このブログには、
棒にまつわる話が、度々出て参ります。
父さんに貰った、棒。
父さんと奪い合った、棒。
買ったはいいが、寸法が間違っていた、棒。
で、買い直した、棒。
自ら喜んで買った、棒。
いつからか、記憶にないまま、
家の隅で、ずっと佇んでいる、棒たち。
おはようございます。
私の周りには、いつも棒が、側に居る。
もちろん、会社でもだ。
あれは、まだ、先代の社長が現役だった頃の事。
先代の社長は、絵に描いたような、昔ながらの頑固おやじだった。
社員の誰かが失敗をすれば、豪快に笑い飛ばし、
その失敗を隠そうとする社員には、真っすぐに𠮟りつける。
親会社の重役にさえ、真向から意見をぶつける。
そんな人だった。
男性社員の多くは、先代の事を、「おやじ」と呼んだ。
そんな、元気で強気な先代をもってしても、
どうにも勝てない相手が現れたのだ。
その相手は、会社の和式トイレだ。
いくら元気な先代でも、寄る年波には勝てず、
和式トイレにしゃがむ事が辛くなってきたらしく、
それを知った男性社員たちは、考えた。
「トイレに、棒を付けよう!」と。
仕事の合間を縫って、
工具と棒をトイレに持ち込み、籠る事、数時間。
出来上がった手すりは、
どんな負荷にも負けやしない、絶妙な位置で助けてくれる、
そんな、おやじみたいな、手すりとなった。
その後、会社は世代交代を遂げ、
その姿を社内で見かける機会は、あまり無くなった。
今はもう、先代が、その棒を持つことは、ほぼ無い。
しかし、
棒も、先代も、まだまだ、元気だ。
頑丈で、丁度いい所で助けてくれる、おやじの棒。
この、身体に一切の柔軟性を持たぬ私に、
ちょっとイカれてきた膝を持つ、この私めに、
座る時も、足している時も、立つ時だって、
無くてはならない、この棒は・・・
今も~、受け継がれているかんね~、おやっさ~~~ん!
棒にも、それぞれのドラマが、ある。
今日は、そんな棒のお話を致しましたよ、きくさん!
きく「あぁぁ・・・」
きく「下らな過ぎて、泣きそう」
棒を笑うモノは、棒に泣くのよ。