最初の一冊~松村比呂美

自著の宣伝のために始めたブログですが、今では、風景や食べ物の写真が主になっています。

有名人の子供

2005-05-02 | 小説
今日の新聞に史上最年少で第36回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞
されることになった、稲泉連さんのインタビュー記事が載っていました。
母親の久田恵さんも同賞を受賞されているので、初の親子受賞だとか。
「母が書くエッセーなどにずっと登場させられ、本当に嫌だった。母に書かれる
くらいなら自分で」というのが文章を書き始めたきっかけだったそうです。

あまり関係はないのですが、その記事を読んで思い出したのが、ハワイで
お会いした有名な漫談家Dさんのご家族のこと。Dさんもですが、お子さんたちも、
大変、礼儀正しく、好感の持てる、お嬢さんと青年でした。
子供の頃の話になった時、「芸能人の子供ということで、いいことなんて、
何ひとつなかった」と、口をそろえて言っていました。
ふたりとも、芸能人の子供というだけで、壮絶ないじめに遭ったそうです。
耳にしたことはありましたが、やはりよくあるようですね。
「お前は生意気だ」ではなく、「おやじがテレビに出ているから生意気だ」と言われて
殴られたり蹴られたり、持ち物を壊されたり隠されたりするというのですから、
子供はどうしようもないですよね。
結局、転校するまで、壮絶ないじめが続いたそうです。
回避するひとつの方法に、芸能人だから手に入れられるものをプレゼントするとか、
家に招待するとか、もあるようですが、それには、多くの落とし穴が潜んでいるそうで、
親としては、それだけはしたくなかったとか。

大人になってからは、実力で、ものすごい倍率の就職試験に合格しても、
コネだろう、と言われて、ほんとにいいことなしだそうです。
ただ、そんな経験をしてきたことで、精神的に強くはなっている、
人間の残酷さだけは知っていると言っていました。
なんだか、悲しい話ですね。

写真は、沖縄のお土産の定番、魔よけのシーサーです。
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