新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

外国を相手に論争と対立を怖れるな

2015-05-21 09:00:04 | コラム
この世には不条理なことが多い:

私は我が国(官も民も挙って)は諸外国、特に北アジアの諸国、を怖れることなく、言うべきことは言っておく姿勢を採って欲しいと思っております。

先日来、畏メル友の尾形氏や佐藤氏と40数年前に原発誘致合戦や3.11後の処理済み核燃料や除染後の廃棄物処理場設置を拒否する地方自治体等の件を語り合ってきましたが、その中で尾形氏は

<人類がこれから直面する問題は、戦争や紛争・テロ、食料や資源、自然災害、(注:私は水不足を追加したいのですが)などを考えれば、廃棄物の問題などは小さいと思います。廃棄物の放射能漏洩で何か起きてもこれらとは比べようもない単位でしょう。それとは比較にならない犠牲者が、生まれます。なのに、大騒ぎします。石油が枯渇すると、人類は数分の1になるでしょう。>

という重要な指摘をされました。尤も至極だと思います。我が親愛なるマスコミと野党と左派の連中にとってはこのような視点は多くの国民に知って貰いたくないことでしょう。知らしめれば、イヤイヤ知られれば、例えば、廃棄物処理場の誘致か設置に反対するか扇動する根拠を失いかねないのですから。

近頃はこの世には兎角不条理なことが多く、WAZAからの謂われなきとでも言いたい除名処分、翁長知事の理解不能な反政府的行動、韓国政府の我が国の世界遺産登録への形振り構わぬ反対論を関係国への働きかけ等々、我が国を標的にした悪意的且つ言い掛かりとでも形容したいような不愉快なことが多いものです。私は我が国は正々堂々と真っ向から対座して叩き潰して貰いたいと希望しています。

私には世界の他国では常にこれらのような言わば挑戦的で因縁をつけられるような立場に置かれたことがあるものなのかと考え込まされております。アメリカのことなら承知しているのではないかと言われそうですが、アメリカは常に全世界の国から批判の非難の対象となるような行為を続けて来たとは思います。

だが、経験上は何処の州に行っても地方紙と地方局ばかりで地元のニュースが中心で世界の動向を知り得ませんでした。また、遺憾ながら我が国のマスコミが有り難がるNYタイムスだのWポスト等の地方紙を拝読の機会は、先ずありませんでしたのでね。

私は韓国政府は言い掛かりをつけ続ければ、何時かは安倍総理が朴大統領と首脳会談で語り合いたいとでも言われるかと誘導しようとの策略を巡らしているのかとすら疑いたくなってきたほど、しつこいと思います。我が国を欧州の諸国を巻き込んでまで貶めてその先に何があるのか、私には見えてこないのです。仮令、首脳会談に至ったとしても、歴史認識だのXX婦の謝罪だのを言い続けるでしょうが。

私は先頃、テレビで大活躍の東海大学准教授・金慶珠の「嫌韓の論法」(KKベストセラーズ)を読む機会がありました。彼女は「歴代の大統領で失政を補うために反日・抗日政策を掲げ且つ竹島上陸までを実行したのは李明博大統領のみで、それ以前の大統領は露骨にかかる政策を常時打ち出してはこなかった」という主張を展開していました。かの准教授独特の「私は無謬である。日本側の言い分は・・・」の典型的な例かと思って読んだのですが。

私は対韓国でもWAZAが相手でも、政府と所轄の官庁の「論争と対立」を怖れない交渉を望むのです。そこで我が国の正当性を堂々と主張し、不条理の論破を期待したいのですが、誰がその大任を引き受けて、やり遂げるるのでしょうか。いえ、やって貰わねばなりません。ここで英語の講釈をすれば ”I’ll be sure to get the job done.” と決意のほどを披瀝して交渉してくれと言いたいのです。

なお、今朝の報道によれば、我が国はWAZAの指摘を受け入れ、和歌山の太地町の伝統的漁法からイルカを水族館に渡さないと決めたようです。即ち、除名を回避したことです。

私は受け入れたことそのものの当否を論ずる前に、我が国はWAZAに我が国の漁法の正当性と伝統を正しく且つ明解に説明し、彼等に屈服した訳ではないことを理解させておかないと、「何も言わずにいるのは彼等のだから、敗北を認めたことだ」と、これから先にも”Cove”だったかの映画の正当性を喧伝されるでしょうし、捕鯨の妨害にも一層の力が入るかと危惧します。