新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

今年のプロ野球に思う

2015-05-16 17:47:03 | コラム
今年のプロ野球に思う:

高齢化は恐ろしいもので、年々プロ野球に対する興味と関心が薄れ、折角テレビ中継してくれても滅多に試合終了まで見ている根気がなくなってきた。だが、今年のパシフィックとセントラルの両リーグの試合を見ていて気が付いたことがあった。それは両リーグで優勝候補と評判が高かったティームほど成績不振だという傾向だ。また、昨年故障者続出でビリだったヤクルトがシーズン始めは勢いが良かったが、今や又もや再開を堅守していることだ。

そのヤクルトだが、私は不振の原因を昨年右打者のシーズン最多安打の記録を作った山田哲人にあると見ている。彼はシーズン前に「侍日本」だかに選ばれて欧州代表との試合に出ていた際に、余りに大振りになっていたのを見て、私はもしかして慢心してあのように振り回しているのか、または「目に物見せてやろう」という心得違いをしているのか何れかで、昨年ほど打てないのではないかと不安になっていた。

その見込みは残念ながら当たっていたようで、15日現在でその打率は .263 ホームランは5本と不振で、私の目には完全に昨年までの山田ではないと見えた。私はその山田が期待を裏切っているのがヤクルトの不振を象徴しているのであり、矢張り振り回すだけにしか見えない嫌いがある雄平と彼が立ち直らない限り、ヤクルトは容易に再浮上しないと予想している。

次は昨年意外な形の結末で阪神を破って日本シリーズを制覇したソフトバンクの不振を採り上げたい。ここも連覇するには十分な布陣でシーズンに入って来た。だが、今月に入って漸く現時点で首位を行く西武に1ゲーム差の3位に上がってきたばかりだ。私はソフトバンク不振の原因を主力打者の内川の当たりが止まっていることにあると思っている。

彼は解説者たちの言葉を借りれば、現在のプロ野球の打者の中では最も優れた者の一人であるそうだし、私も評価している。だが、昨15日の時点で打率が僅か .272 でホームランが2本だ。私が見た限りでも「あんな投球(球ではない)に手を出すような打者ではなかったはず」と思わせてくれたほどタイミングが合ったいなかった。彼は今年はキャプテンだそうだが、その重責?に負けているだけはないのかと見た。私は彼が不信な限り、ソフトバンクは優勝争いには参加できないのではと懸念している。

次は一時は広島と最下位を争っていた阪神。昨日まででは漸く3位に上がってきてはいたが、その成績は18勝20敗の負け越しだ。私はこの不振を象徴するのが、昨年末にアメリカに行くのなんのと騒いだ鳥谷の無様な成績にあると思って見ている。打率は.240 でホームランが1本では仕方がない。ただ守備が良いだけのシート・ストップに過ぎない存在だ。彼の不振と一度はスタメン落ちまでさせられた打率 .241 のマートンも鳥谷とともに阪神低迷のA級戦犯だ。

最後はこれも優勝候補との呼び声が高かったオリックス。ここにもアメリカに行きたいのなんのと騒いで結局は残った投手の金子を筆頭に怪我人が多過ぎる。私は誰が何を言おうとこれが最下位低迷の最大の原因であると断じる。我が国のスポーツマスコミも御用解説者や評論家も負傷者に対して甘い。これはとんでもない間違いで、俗に言う「無事これ名馬」の反対で「負傷するものはそこまでの選手」であり、何処かに心得違いがあるか、日頃の訓練と精進の不足が原因である。オリックスは偶々そういうものを沢山集めていたティーム作りの失敗であると言っておく。

話は変わるが、巨人が再浮上してきたのは気に入らない。私は、一部には「金に糸目をつけない選手集め」という批判の仕方もあるが、アメリカ式にこれと思う他所の球団の有力選手か、フリーエィジェントとなった者に加えてMLBの落伍者を集めるのが気に入らないのだ。今シーズンでも一時はファーストが外人、セカンドが西武からの片岡、ショート・ストップが井端で、サードが村田という具合で巨人が自ら育てた者がいなかったことがあった。

私はこういうティーム構成をする球団には勝たせたくないのだ。投手だって杉内や大竹に加えて2~3名の外国人がいるではないか。それでも根強い巨人のファンがおられる以上、読売は何時までもこのようなやり方を続けるだろう。だが、私はここは日本である以上好ましいことではないと思って嫌っている。それだけのことだが。