新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

現在のアメリカの分断の考察

2020-11-17 08:58:38 | コラム
成り行きを注視している他ないのか:

アメリカの大統領選挙の前後の混沌した状態を眺めていて、私も奇異に感じていることが幾つかある。その一つは畏メル友のRSも指摘しておられたような「何故、あれほど不正行為の証拠であるような情報が流されていても、裁判所がトランプ大統領側の訴訟を棄却するのか」という点なのだ。報道によれば「裁判所は確たる証拠がない」として棄却したようだが、何故かその棄却した根拠の報道はなかったと思う。

もう一つ奇妙に思っている点は「我が国の報道機関はアメリカの反トランプ派の報道機関が流す情報に従ってトランプ批判を繰り返し流していたのに対して、所謂アメリカ問題の専門家の先生方の中にはトランプの再選を断言した方もおられたし、今ではバイデン陣営の不正行為を論いトランプ大統領支持に近い論陣を張っておられる方もおられる」という辺りだ。これでは分断しているような現象であり、一般人を惑わすようなことになってしまうのではないのか。

私は民主党政権の支持者ではないのだが、それは「アメリカの歴代民主党政権が我が国に対しての数々の冷たい仕打ちというか粗略に扱ってきた歴史乃至は経緯を趣致しているから」であり、それ故に「好ましくない」と主張してきたのだった。特にクリントンとオバマ政権の我が国の扱いする薄情な扱いは記憶に新しい。一方の安倍前首相に大きく依存してきたトランプ大統領が4年間の実績を見れば「公約の実行」などは、我が国の政治家たちの口先だけとは大違いで評価すべきだと言えるだろうし、対中国の強硬姿勢も我が国にとっても大いにプラスだったと見ている。

私はトランプ大統領が未だに認めようとしない敗北の原因の一つには「岩盤の低階層の支持は確保できたものの、上流階級はさて措き、中間層の票が獲れていなかったことが挙げられる」と見ている。彼の下層に向けての品位に欠けた言葉遣いなどは中間層からすらも顰蹙も買っただろうし、COVID-19への対応を誤ったのは痛恨だったのではないのか。

だが、私自身の立場は二択にすれば「トランプ嫌い」の範疇に入るのは間違いないと思う。だが、極端に言えばバイデンとトランプの中間に立たされて「どちらを採ろうか」とホンの少しだけ迷っているとでもなるだろうか。だが、トランプ大統領が4年間でアメリカの分断を必要以上に振興させてしまったことは否定できないと思うので、評価できないのだ。

終わりに正直に言えば、既に認めたように私の友人や知人たちのアメリカの混乱した現状に対する意見を訊こうとしても、彼らは等しく支配階級に属しており、トランプ批判派ばかりなのだから、何を問い合わせても答えは最初から読めているので、虚しいものがある。バイデン陣営の不正行為の情報にしても「トランプ側が意図的に流したのでは」との答えが来そうだと危惧している次第だ。

何れにせよ、誰がトランプ大統領の首に鈴をつけるのかだ。目下のアメリカの状況は「曰く不可解」であり、”Let's wait and see how it will go from here.”という決まり文句が当て嵌まりそうな状態だと見ている。何はともあれ、トランプ大統領は直ちに敗北を認めないのは明白だと見るが、その他に如何なる手を打って対抗してくるかは、矢張り“unpredictable”ではないのか。



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