同期の仲間がまた一人:
推理小説の作家、斎藤栄君の訃報を今になって知った。と言うのは彼の訃報は去る6月25日の新聞に載っていたのだが、この日は湯治に出かけていた中日で新聞を読んでいなかったのだから知らなかったのだった。
斎藤栄君は昭和20年4月に神奈川県立湘南中学校に入学した同期だった。彼とは確か戦争中に同じ地区の者たちが集まるように組替えがあった時に同じ組になって、短い期間の同級生だった。
彼は真面目で地味な勉強家で東大に進んでから横浜市役所に就職したのは承知していたが、将棋を主題にした推理小説作家で文壇に登場した時は拍手喝采したが、推理小説を書くとは意外な感があった。
我が同期の作家ではかの故石原慎太郎君のような華やかな存在があったが、斎藤君はついぞ石原慎太郎君のような世間に広く知れ渡るような作家ではなかったようだ。
我らが同期にはあの三銀行合併を成し遂げた西村正雄君(東大卒)を始めとするそうそうたる財界人が何名も出ているが、斎藤君や石原君のような作家として名を為した者もいたという異色の第26期だった。
斎藤栄君のご冥福を祈って終わる。
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