アメリカの企業社会の異文化から学んだ事:
偽らざるところを言えば「アメリカの会社とは異文化の世界である」という認識も不十分なままで入ってしまったので、転進当初には戸惑う事も多かったのです。
アメリカ人たちからは「要点は飽くまでも如何にして聴かせるかがポイントだ。聴衆を読む事に集中させるような掲示をしてどうする」と教えられました。
私はオーバーヘッドプロジェクター(OHPと言うのは日本語です)の時代でしたので、何枚になっても1頁に3項目の見出しだけ記載してフィルムを作っていました。ここまでのところでは、どのような項目にするかも工夫が必要だったのです。
彼等は「ただ、語りの原稿を読み上げて、併せて時間も計るだけのリハーサル」、「本番に近い聴衆を置いてのリハーサル」、「ドレスリハーサル」(=個々の場面を本番と同様に進行させて、進行を確認する行為である。同義語や類義語には下稽古・予行演習があり、業界用語としての略称ではリハなども使われる。)も行って、完璧を期します。
恐るべき事は、この間にお客様への対応は二の次のような場合すらある事で、彼等が非常に内向きである点なのです。現在ではPower pointの時代ですが、要領は同じでしょうか。
正直なところ、何にも知らずに入ってしまったアメリカの企業社会でしたが、彼等の合理性を優先する思考体系とその方式は評価できるでしょう。と言うか、これが「異文化」でしょうか。
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