アメリカのオバマ政権は、ついにその対外政策の優先的な方針に付
いて明らかにした。
クリントン国務長官はワシントンでの、国際関係評議会でそれを発表
している。
クリントン国務長官が示した新政権の、対外政策の基本的な方向性と
いうのは、この8年間ブッシュ前政権のチームがとってきた方針との決
別と言ってよいものだ。
マスコミのなかにはこうした状況に付いて、クリントン・ドクトリーの誕生
出現と報じるところもある。
ここで予め断っておくが、クリントン・ドクトリーの目指すものは現代世界
におけるアメリカの地位と目的の見直しではない。
アメリカは自らの政策実施の方法、そして手段に修正を加える用意があ
るというものだ。
クリントン国務長官は修正と言っても、それは境界が定まり限られたもの
だと言明し、問題はアメリカが先頭に立って今後も世界共同体をリードし
ていくのかどうかではなく、アメリカはそれをどういった形で行っていくの
かにあると述べている。
もしクリントン国務長官の言葉を信ずるならば、オバマ政権は冷戦時代の
抑止政策に戻るつもりはないということではないだろうか。
オバマ政権は世界の諸問題を幅広い国際的な協力の確立、すでに存在
するパートナーシップの強化と、新たなパートナーシップ作りによって解決
しようという考え方のようだ。
先ずそうしたことは核拡散の防止、テロリズムへの対抗、経済成長の保障、
気候変動などといった領域を念頭に置いている。
その際ロシア、ブラジル、インド、中国といった発展の著しい新興国との関
係発展を重要視している。
クリントン国務長官の表現を借りるならば、世界が今直面しているあらゆる
問題解決においてアメリカは、完全に頼りになるパートナーにならなくては
ならない。
ここで思いだされるのはオバマ大統領も、つい先日のモスクワ訪問の中で
露米関係に付いて同様の発言をしたという点だ。
ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所のアルバートワ研究員は、
次の様な意見を述べている。
「これはアメリカの専門用語によれば、関係のリセットということになるだろ
う。
より広い意味で言えば露米関係の状態に、新しい解釈を加え違った意味づ
けをするということだ。露米の立場が食い違っているような状況から抜け出
す道の模索と共通点の発見だ」
ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所のアルバートワ研究員は、
この様に述べている。
そうした場合、今存在する現実を考慮することになる訳だが、そうしたアプ
ローチはすでに最初の成果を挙げている。
一つだけ例を挙げれば核兵器に対する管理は、ブッシュ・共和党政権時代に
葬られてしまう可能性があった訳だが、オバマ・民主党政権になって再び息
を吹き返している。
ロシアとアメリカは戦略攻撃兵器削減に関する、新しい条約を締結すること
で合意に達し目標数削減の数値を決めている。
(←電波が弱くなり全く聴き取れず→)モスクワを訪れることになっている。
7月17日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
いて明らかにした。
クリントン国務長官はワシントンでの、国際関係評議会でそれを発表
している。
クリントン国務長官が示した新政権の、対外政策の基本的な方向性と
いうのは、この8年間ブッシュ前政権のチームがとってきた方針との決
別と言ってよいものだ。
マスコミのなかにはこうした状況に付いて、クリントン・ドクトリーの誕生
出現と報じるところもある。
ここで予め断っておくが、クリントン・ドクトリーの目指すものは現代世界
におけるアメリカの地位と目的の見直しではない。
アメリカは自らの政策実施の方法、そして手段に修正を加える用意があ
るというものだ。
クリントン国務長官は修正と言っても、それは境界が定まり限られたもの
だと言明し、問題はアメリカが先頭に立って今後も世界共同体をリードし
ていくのかどうかではなく、アメリカはそれをどういった形で行っていくの
かにあると述べている。
もしクリントン国務長官の言葉を信ずるならば、オバマ政権は冷戦時代の
抑止政策に戻るつもりはないということではないだろうか。
オバマ政権は世界の諸問題を幅広い国際的な協力の確立、すでに存在
するパートナーシップの強化と、新たなパートナーシップ作りによって解決
しようという考え方のようだ。
先ずそうしたことは核拡散の防止、テロリズムへの対抗、経済成長の保障、
気候変動などといった領域を念頭に置いている。
その際ロシア、ブラジル、インド、中国といった発展の著しい新興国との関
係発展を重要視している。
クリントン国務長官の表現を借りるならば、世界が今直面しているあらゆる
問題解決においてアメリカは、完全に頼りになるパートナーにならなくては
ならない。
ここで思いだされるのはオバマ大統領も、つい先日のモスクワ訪問の中で
露米関係に付いて同様の発言をしたという点だ。
ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所のアルバートワ研究員は、
次の様な意見を述べている。
「これはアメリカの専門用語によれば、関係のリセットということになるだろ
う。
より広い意味で言えば露米関係の状態に、新しい解釈を加え違った意味づ
けをするということだ。露米の立場が食い違っているような状況から抜け出
す道の模索と共通点の発見だ」
ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所のアルバートワ研究員は、
この様に述べている。
そうした場合、今存在する現実を考慮することになる訳だが、そうしたアプ
ローチはすでに最初の成果を挙げている。
一つだけ例を挙げれば核兵器に対する管理は、ブッシュ・共和党政権時代に
葬られてしまう可能性があった訳だが、オバマ・民主党政権になって再び息
を吹き返している。
ロシアとアメリカは戦略攻撃兵器削減に関する、新しい条約を締結すること
で合意に達し目標数削減の数値を決めている。
(←電波が弱くなり全く聴き取れず→)モスクワを訪れることになっている。
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7月17日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル