昨日と同じ輸入元の試飲会からもうひとつ。
本日ピックアップするのは、スロヴェニアのワインで、「Guerila-ゲリラ」という名前のワイナリーです。
ワイナリーが設立された時期(1954年)は国際品種全盛時代で、国際品種ではなく、地域の地場品種のワインをつくりたい、ということから「ゲリラ」としたそうです。
家族経営で、ビオディナミを実践するサステーナブルなワイナリーです。
1本目はこちら。
Guerila Pinela 2019 (Slovenia, Vipava Valley)
ピネラがブドウ品種名です。
調べると、イタリアのフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア起源の品種と書かれていたりしますが、スロヴェニアの地場品種でもあり、ゲリラといえばピネラ、と言われる代表品種のようです。
地図を見ると、イタリアのすぐ東側がスロヴェニア。
ゲリラのあるヴィパーヴァ谷は、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州の州都トリエステの北東30kmほどにあります。
トリエステといえば、アドリア海に面した港湾都市で、スロヴェニア国境に位置する交通の要衝です。
トリエステに近いスロヴェニアの都市コペルなどはイタリア語も公用語らしいので、国境周辺ではさまざまなものが混ざり合い、ブドウ品種も同じかもしれないですね。
さて、この「ピネラ」、白ブドウですが、ほのかなオレンジワインです。
ピネラの品種の特徴は、香りはフローラル&フルーティーで、グレープフルーツのニュアンスがあります。
味わいは辛口に仕上がりますが、やわらかさもあり、フレッシュで味わい深く、ほどよいボディで、パイナップルを思わせる風味のワインに仕上がるということです。
このワインを実際に飲んでみると、やわらかなタッチで、スーッと自然に入ってくる心地よさがあり、どこか落ち着きます。
飲みやすく、しかし、どこかミステリアスな雰囲気もあり、探りながら飲んでいくのが楽しい、そんな風にも感じました。
小売価格は2,975円(税別)
Guerila Barbera 2017 (Slovenia, Vipava Valley)
バルベーラの赤ワインです。
バルベーラはイタリアのピエモンテ州のバルベーラ・ダスティ、バルベーラ・ダルバなどの名前が知られているかと思います。
ピエモンテ州はネッビオーロでつくるバローロやバルバレスコで有名ですから、バルベーラはその下だよね?思われがちですが、ジューシーな赤い果実味と心地よい酸味があり、伸びやかでしなやかに仕上げたバルベーラは、私の大好きなワインのひとつです。
ゲリラのバルベーラも、フレッシュな赤いベリー類のみずみずしさ、伸びやかさがあり、おいしい~
飲んでいてほっとできるやさしさを感じます。
ゲリラという攻めた名前なのに、この癒される感じは何なのでしょうか?(笑)
大人数でグラス1杯ずつ飲むのではなく、2、3人でゆったり飲みたいタイプのワインで、年末年始の団欒用にいいのでは?
個人的には、このバルベーラは独り占めして、お正月番組でも見ながらダラダラ飲みたいですが
小売価格3,975円(税別)
普段はカジュアルプライスのワインを飲んでいる人(私も含む、(笑))も、年末年始に少し上等なものを、と考えているなら、本日のスロヴェニアワイン、昨日のクロアチアワインなどは試してみる価値があると思います。
ゴージャスなワインは華やかな気分になり、それはそれでいいと思いますが、落ち着いてゆっくり飲みたい気分の時は、ここ2日で紹介した、スロヴェニア/クロアチアのワインにもチャレンジしてみてください。
そういえば、この2国は旧ユーゴスラビアでしたね。
両国とも、1991年6月にユーゴスラビアからの独立を宣言しています。
スロヴェニア、クロアチア両国のワインを、共通点を探りながら飲み比べるのも興味深いかもしれません。
※輸入元:ヴァンドリーヴ
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