を読んでみました。
ご存知のように2014年本屋大賞受賞作です。
かつても「博士の愛した数式」「天地明察」「船を編む」などの受賞作も面白かったし、その後映画も結構良かった。
芥川賞を受賞した作品は読んでいてどうもワクワクしないので最近は買いません。
この作品は上下巻それぞれ500ページ、各1600円もして連休中に読もうと思いましたがやっと読み終えました。
村上海賊の娘 村上景(むらかみきょう)が主人公です。
景は悍婦(かんぷ)にして醜女(しこめ)である。つまりお転婆でブスだということです。
この小説随所に仮名はふってありますが難しい漢字が多い。意味も分からないで読んでいてもしゃくなので辞書を引いていたら時間がかかりました。
主人公は確かにこの女性なのですが話の大部分は木津川合戦の話です。
1576年織田信長が大阪本願寺との戦で誰が籠城する本願寺門徒宗に兵糧を届けるかという話です。
簡単なストーリーでは本願寺は毛利家に援助を頼み、毛利も北の上杉謙信が動けば織田を挟み撃ちにできるかもとの戦略。
ただし瀬戸内海を船で兵糧を運ぶには技量がないので村上海賊に依頼することになる。
対して織田は泉州の(現在の和歌山県)真鍋海賊を味方につけ、そこに雑賀党の鈴木孫市などの鉄砲集団も加わりやんやの合戦です。
ここで景も真鍋海賊との活劇ですが歴史上はともかくさすが本屋大賞、ありえないと思いながらもどんどん読んでいけます。
ご隠居はあまり歴史に詳しくないので織田信長配下の総大将といえば秀吉とか光秀、柴田勝家ぐらいしか思い出しませんがここでは原田直政という人が大阪本願寺攻めの総大将として登場します。
この戦いで討ち死にしてしまいます。作者は人の性格が思わぬところで不覚を取ると登場人物に言わせています。
現在のビジネスでも自分の性格をよく考えて行動しないと失敗することもあるだろうなと思いました。
本の感想というのは難しい。おだてて書くと買って損したと思う人もいるだろうし、初めからけちょんけちょんに書くと読むのあきらめるかもしれません。
昔漱石、石川達三、ヘルマンヘッセなどの小説を夏休みの宿題で読んでいる時は面白いのですが感想を書く時になると苦労したことを思い出します。
映画の感想などでも同じで以前に紹介した「ウォルト・ディズニーの約束」でも単に心温まるエピソードだなと観ていました。しかし何かの評論では「ディズニーの優しさにはおもわず赤面した」などと書いてありました。
これからも映画や読書の感想も書いてみたいと思いますが年寄りのたわごとと読み流してください。
2枚の写真は写真教室で先生に少しまともに撮れたと褒められたものです。
(いずれも谷津バラ園にて)
おまけ
事務所前、花見川緑地の木々の新緑もますます鮮やかになってきました。
もうすぐ梅雨のシーズンです。お身体大切に。
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