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輪違屋糸里(下)-浅田次郎

2018年01月24日 | 読書

評価5
新選組局長の芹沢鴨と隊士の平山五郎暗殺に至るドラマに息をのむ下巻。
自分に想いを寄せる島原の芸妓・糸里と平山の子を身ごもった芸妓・吉栄までも暗殺の策謀に取り込んだ土方歳三の冷酷さに驚愕。そして、その土方に抹殺される寸前に吉栄のお腹の子を守り抜いた糸里の啖呵に感動。糸里の太夫お披露目の口上と吉栄が子を育てる決意を固めるラストシーンに涙。お梅とお勝の生き様にも共感。幕末の女性の活き活きとした姿をサスペンス仕立てのストーリーにちりばめた傑作です。浅田次郎恐るべし!