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母校・盛岡一高や岩手のスポーツ情報、読書感想、盛岡風景などをお伝えします。

終わらざる夏(中)-浅田次郎

2018年01月29日 | 読書

評価3
昭和20年8月、千島列島最東端占守島に翻訳家の片岡二等兵、菊池軍医、富永軍曹の3名がたどり着き、ついに片岡に課せられた密命を知ることとなる。ポツダム宣言受諾後に進駐してくる米軍との英語通訳がその任務だった。しかし、機を同時にして大陸では日ソ中立条約を破棄してソ連軍が侵攻を開始していた。下巻を前にして「これ以上登場人物を増やさないで欲しい」と思って読み進んだ中巻。そして、東京を目指してただひたすら歩み続ける幼い譲と静代の姿があまりにも切ない。

終わらざる夏(上)-浅田次郎

2018年01月29日 | 読書

評価3
時は昭和20年夏。
赤紙一枚で召集された翻訳家・片岡直哉(旧滝沢村出身)、医師・菊池忠彦(盛岡市出身)、歴戦の軍曹・富永熊男(盛岡市出身)の3人は明確な使命も与えられないまま千島列島最東端の占守島を目指していた。太平洋戦争終戦後に同島で繰り広げられたソ連軍と日本陸軍との戦闘を取り上げた浅田次郎の長編。
片岡と菊池は盛岡中学出身で言わば私の大先輩。当然、盛岡の風景が登場するし、盛岡訛りもてんこ盛り。しかし、この先の展開がわかるのでこれで喜んではいられない。身近な人々がどのような末路をたどることとなるのか固唾を呑んで次巻の頁をめくることとする。