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八月十五日の開戦ー池上司

2018年02月10日 | 読書

評価4
昭和20年8月15日、日本が太平洋戦争の無条件降伏を受け入れたその日、ソ連が北千島最北端の占守島への侵攻を開始した。同時に樺太でも戦闘は継続していた。ソ連の狙いは北海道占領を視野に入れた日本の分割であった。北海道に拠点を置く第五方面軍の檜山司令官は占守島の戦いで時間を稼ぐとともに、米国を介しての戦闘終結に動き出す。
浅田次郎の「終わらざる夏」に続く北千島攻防戦にまつわる物語。フィクションとはいうものの、サイドストーリーを排したストレートな軍記物で戦闘の様子が詳しく記されている。砲弾に粉々に砕ける兵士の描写が惨たらしい。捨て石覚悟で祖国を守った皆さんに合掌。次はシベリア抑留について読んでみたいと思います。
【追伸】
「終わらざる夏」では満州から北千島へ転戦した戦車はガソリンエンジンとなっていましたが、この本ではディーゼルエンジンでした。いつか調べてみます。