評価
作中に登場する宝石が重要な役割を担っている7つの物語を収めた短編集。ストーリーテラー・湊かなえならではの宝石のようにきらめく物語。どこに行きつくのかドキドキしながら読んだ。湊かなえ凄い作家です!
①真珠②ルビー③ダイヤモンド④猫目石⑤ムーンストーン⑥サファイア⑦ガーネット
①途中まで全く展開が読めない。ずーっと子ども用歯磨粉の話を聞かされるのでいささかうんざりしながら読み進むと、な、な、んと、人物入替の話に・・・
②瀬戸内の島に出来た老人福祉施設の老人とお隣の家族の心温まる話、で終わるか?と思いきや、家族の姉の話に心が着いて行けず目が白黒
③ある中年男性が助けた雀の恩返しの話。湊さんには珍しい設定。
④どこにでもあるような平凡な3人家族、と思っていたら、それぞれ誰にも言えない秘密を持っていた。それを目撃していた隣家の女が・・・ひゃ怖い!
⑤市議会議員の夫を殺してしまった小百合の許に現れた敏腕女性弁護士・久実は中学時代の同級生。周囲からイジメにあっていた久実を助けたのが小百合だった。話の筋から、てっきり弁護士は小百合の方だと思っていただけにどんでん返しにビックリ!
⑥誕生日に指輪を贈ってもらう約束をしていたマミのボーイフレンドが事故死。その事故には、ある悪質商法が絡んでいた。
⑦マミは小説家になり、その恨みと罪悪感はさらに膨らみ驚くべき結末へ向かって行く。