評価
再読(前回2021年2月9日)。
終戦の翌年に起こった世の女性に関するその3つの出来事は全部水曜日だった。当時14歳だった主人公の二宮鈴子の目で見た、戦後の混乱期を生き抜くために逞しく変貌する母親、戦中から変わらぬひもじさ、国策に翻弄される女たち。鈴子の成長と世相を鋭くとらえた傑作!
なぜに乃南アサの小説は「一気読み」へと人を誘うのだろう?再読も初読同様700頁以上の長編を一日で読破してしまった。頭が物語から離れなくでどうしようもなく本を手にとってしまう時間が過ぎた。いつか、じっくりその辺をひも解きたいと思う。凄い作家さんだ!ツイッターでその日常を見ると、けっこうポヨヨンとした人なんだけどなぁ~(笑)
<水曜日に起きた3つの出来事>※終戦の日(1945年8月15日)も水曜日
①RAA特殊慰安施設協会が作った慰安所閉鎖(1946年3月27日)
②婦人参政権が認めれた戦後初の衆議院選立候補締切日(1946年4月3日)
③新選挙法による初の衆議院選挙(1946年4月10日)