11月26日 NHK海外ネットワーク
ウエディングドレスを台湾では婚紗(こんさ)という。
約40軒の写真館が集まる婚紗街の店の中は、
結婚式を控えたカップルでにぎやかである。
有名デザイナーの最新作や店オリジナルのドレスが人気で
ある店では800種類ほどのドレスが用意されている。
台湾以外から写真を撮りにくる人も増えていて、
この日撮影に臨んだのは香港から来たカップル。
台北は海や山が近いので変化のとんだ景観をバックに写真を撮ることができるのである。
台湾は音楽やドラマなど文化の発信地にもなっている。
数多くのファッションブランドの中で注目されているのは台湾生まれのブランドで、
Tシャツのは色鮮やかなデザインが描かれている
日本の人気キャラクター会社と契約をして、
新たな流行も仕掛けている。
このブランドのデザイナーは女性が可愛いと思うデザインを重視してきた。
いまは中国市場を視野に入れた新作をデザインしている。
台湾では可愛いものが人気だが中国ではクールでかっこいいものが好まれると、
好みに違いがあると感じている。
女性をターゲットにしたビジネスは新たなライフスタイルも提案している。
自転車メーカーの企画したサイクリングの集いには、
長距離のサイクリングを楽しむ女性が参加してくる。
仕掛けたのは台湾の大手自転車メーカーで、
3年前に女性専用モデルを発表した。
10kgをきる軽量で、
ハンドルの幅は女性の肩幅に合わせて短く、
サドルまでの距離も短くした。
自転車は7万5千円以上の高級モデルが中心。
季節に合わせたウェアをそろえていくうちに自転車に100万円近く使った女性もいる。
このメーカーが今狙っているのは自転車大国中国の女性。
新商品の開発スタッフを集めて中国市場に向けた戦略を練り、
このメーカーは主力のスポーツタイプではなく、
買い物に使える実用的な自転車の販売に力を入れることにした。
スポーツタイプの自転車は中国ではまだ知られていないからである。
店舗の雰囲気作りも重視している。
ファッション業界や化粧品業界とも情報交換しながら
ブランドイメージを作っていく計画である。
社長は、中国の自転車に対するイメージを変え、
スポーツや余暇を楽しむためにも使って欲しいと考えている。
消費を引っ張る女性をターゲットに花開く新たなビジネスは、
中国と台湾の経済的な結びつきが強まる中で注目されている。