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“現代のシルクロード”復活にかける

2011-12-14 12:40:10 | 海外ネットワーク



  12月12日 NHK海外ネットワーク


  約2000年前から1000年ほどの間、
  古代中国とヨーロッパの間で、
  絹などさまざまな物資が運ばれた道の総称を“シルクロード”という。
  さまざまなルートがあり時代とともに変化するが、
  やがて海上交通の発達などによってすたれていく。
  そして現代、中国が著しい経済発展をとげ、
  その最大の貿易相手がEUヨーロッパ連合である。
  シルクロードを現代の物流の大動脈としてよみがえらせようという始まっている。

  中央アジアカザフスタンの広大な草原には、
  遊牧民が暮らす羊の皮で作られた家「ユルタ」がある。
  カザフスタンはシルクロードが通る国のひとつで東は中国に隣接する。
  中国から山岳地帯を抜けると広大な草原が広がる。
  国境にある村ホルゴスはかつて東の玄関口だった。
  そのホルゴスでは今国境を越えるトラックの長い列が見られる。
  この村に起きている大きな変化は、
  カザフスタンと中国がふたつの国にまたがる経済特区の整備を始めたのである。
  税関・入国管理といった国の施設や、
  銀行などの商業施設も着々と完成している。
  大規模なホテルも建設され、
  将来、人口7万人都市が誕生すると見込まれている。

  カザフスタンは石油やウランなど豊富な地下資源の輸出で経済発展を遂げ、
  この10年でGDPは倍増した。
  ホルゴスの経済特区に大阪の運送会社が外国企業として始めて進出した。
  東京ドーム2個分の用地を取得し物流拠点の整備を進めている。
  現地で設立した合弁会社の名前は「シルクロード・ロジスティクス」。
  2年前に、大阪からカザフスタンに単身で駐在員が赴任した。
  ここでは日本では考えられないトラブルが日常茶飯事である。
  さらに、でこぼこな道路や道をふさぐ牛や羊。
  精密機器の搬送ではクルチャトフからアスタナまで1200kmの仕事では、
  駐在員はルートを4日間かけて下調べをした。  
  壊れやすい荷物を慎重に
  “40~50キロの安全運転”“時間厳守”と運転手に指示を徹底する。
  初日は心配で日没まで200kmを追走したが、
  2日後、荷物は無事に到着した。
  一仕事終えた後、カザフスタンの日本大使館で働いていたパートナーとウオッカで乾杯。
  異国での単身赴任はつらいこともあるが、
  今はシルクロードへの夢で自分を奮い立たせる。

  カザフスタンの西側のカスピ海に面した港町アクタウは
  ロシアやヨーロッパにつながる玄関口である。
  運送会社はここにも物流センターを建設する計画である。

  古の時代、ラクダが行き交い、東西の物や文化を伝えた“絹の道”。
  新たな時代のシルクロードとして生まれ変わろうとしている。
  

  
  









    
 
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