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中国 上海でリフォームブーム

2012-07-20 10:31:07 | 海外ネットワーク


  7月14日 NHK海外ネットワーク


  異国情緒あふれる建物が数多く残る上海。
  歴史的な建物は年間800万人余の観光客をひきつける上海の顔である。
  上海の中心部にほど近い場所に広がる町並みリーロン。
  欧米や日本といった外国人が暮らした租界時代の面影を残したリーロンには
  変わらない上海っ子の暮らしがいきづいている。
  家に刻まれた数字は建てられた年。
  なかには100年を超えるものもある。
  「ここは居心地がいい。
   これからもずっと住み続けたい。」

  上海市が指定する歴史的建造物の約40%がリーロンに集中している。
  街の雰囲気を壊したくないと
  外観をいじらず内部だけリフォームする人たちが増えている。
  「近所のみんなもリフォームした。
   これが今のリーロンのスタイルだ。」

  古い建物のリフォームを主に手がける業者へのリフォームの相談は月に300件。
  ここ数年で10倍に増えたことでリフォーム専門の部署を発足させた。
  ターゲットはお年寄りである。
  
  内装業者 社長
  「お年寄りの割合がだんだん高くなっている。
   だからリフォームが急激に増加している。
   注文が多くて手が足りないくらいだ。」

  リフォームを決めた夫婦。
  銭恵玲さん(58)は親の代からここで暮らしてきた上海っ子。
  子どもは独立。
  古き良き上海を感じながら夫婦二人で快適に暮らしたいと考えた。
  「建物の外観を守りながら今の生活に合うように
   住まいの内装をリフォームしたい。」
  銭さんの住宅は1920年代に日本の宝石会社が社宅として建てたもの。
  かもいは建築当時のまま。
  歴史的建造物の指定を受けている。
  もともとは畳の部屋だったところは畳の厚さだけ段差が出来ている。
  「引き戸があったのよ。
   以前 日本人が作ったものなの。」
  狭くて暗い台所なども
  歴史的価値はあってもさすがに不便である。
  風呂場にはやかんや鍋が置かれていた。
  業者には元の良さを出来る限り残すよう要望した。
  「歴史ある古いものは素敵です。
   リフォームする際にはもともとあったものは
   原則 残しておきましょう。」
  工事は必要最小限で済ませることにした。
  壁を壊して手を加えたのは水まわりだけ。
  外観に影響しないように慎重に工事が行なわれた。

  4ヵ月後 台所は広く明るくなった。
  鍋が置かれていた風呂場も新しく機能的になった。
  段差があった2階の居間は高齢者にやさしいバリアフリーになった。
  柱や壁 階段はそのまま使い
  建てられた当時の色を塗った。
  リフォームにかかった費用は日本円で約120万円。
  租界時代をイメージさせるおしゃれな空間に生まれ変わった。
  「歴史的の保護されている建物のリフォームは難しいことです。
   簡単ではありません。
   元の作りを保つことを考えてこの会社を選んだが正解だった。」
  
  身近な古いものに新たな価値を見出そうとするリーロンの人たち。
  中国経済を牽引してきた上海で成長一辺倒ではない生き方が広がっている。
  
  
  
  
    
 
  

  
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