7月27日 おはよう日本
東京都内のスポーツバーには昨夜
男子サッカーを応援しようと人が集まった。
試合を見ながら手元でスマートフォンを操作する。
待望の先制点のあと
喜びと選手をたたえるメッセージを次々とネットに書き込んでいく。
これまでのオリンピック観戦ではほとんど見られなかった光景である。
「ぜんぜん違う価値観の人のつぶやきが面白い。」
「東京にいない友達もみんな見ているからつながれる。」
深夜のなでしこ戦では
自宅で一人で観戦しながらも大勢の仲間とつながった人もいる。
選手の動きひとつひとつにアツくコメントし
仲間も負けずに返す。
試合が終わっても書込みを続けた。
「空気と言うか雰囲気が味わえる。
スピード感があってテンが決まると一気にみんなつぶやく。
面白い。」
自分たちの応援に選手本人も即座に反応。
この身近な距離感もインターネットならでは。
カナダ戦でゴールを決めた川澄選手のブログには
「深夜にもかかわらず応援してくれた皆さん
ありがとうございました。」
と早速コメント。
またなでしこの勝利を知った男子サッカーの清武選手はすぐに
スペイン戦への意気込みを書いた。
「パワーもらった。
どこが相手でも負けない。
日本のサッカーをする。
自信を持って。」
五輪期間中の選手からの情報発信は
観客との一体感を高めてもらおうと初めて認められた。
深夜のオリンピック観戦にどれぐらいの人がつぶやいたのか。
なでしこ戦で
1分間当たり何件のつぶやきがあったのかを示すグラフをみると
得点の瞬間は数千ものつぶやきが一気に集まった。
試合開始から終了までに流れたつぶやきの数は30万件余にのぼった。
電通 廣田周作さん
「物理的に離れていても
感動を共有できるコミュニケーションが可能になった。
文字にして伝えることで
リアルタイムで時間を共有する感覚を視聴者同士で持って応援したと思う。」
スマートフォンなどの普及でかつてない応援スタイルが生まれた今回のオリンピック。
選手や試合を観戦する人たちのつながりが
新しい感動を生みそうである。