8月29日 経済フロントライン
ヨーロッパ北東部バルト海に面したエストニア。
「これがIDカードです。
中にICチップが入っています。
お店に行くときも簡単に支払いができて便利です。」
薬局を訪れた男性がICカードを取り出した。
カードに記されている11ケタの番号を入力すると病院からの処方箋が表示される。
エストニアではこの番号によって病院の診察情報などを薬局と共有。
番号を打ち込むだけで薬を受け取ることができる。
エストニアのIDカードには
医療・社会保障の他
運転免許証・パスポートなど様々な情報がこの11ケタの番号につながっている。
銀行取引や買い物はもちろん
手続きが煩雑な会社の設立でさえこのシステムなら10分で出来るという。
さきほど薬局を訪れていたトリスタン・プリーマギさん。
映画評論家をしている彼にとって仕事でもこのIDカードは欠かせない。
番号と内蔵されたICチップ、パスワードで本人であることを確認。
原稿を執筆している出版社との契約も自宅でできるようになった。
(トリスタン・プリーマギさん)
「これまで外に出かけて契約を交わしていましたが
いまは家に居ながら10分で出来るようになりました。」
さらにこんなことまで・
(エストニア ターヴィ・ロイバス首相)
「世界で最もIT化が進んでいる国の投票方法を説明しましょう。」
電子投票である。
10年前から実施され
いまでは有権者の約30%が自宅や勤務先から投票するという。
(エストニア電子投票委員会委員長 ターヴィ。マーティンズさん)
「IDカードを使ってもらうことで行政の効率化を図ることができます。
もちろん使う側にとって便利でなくてはいけません。」