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中国「一帯一路」構想 内陸部開発の現状

2015-09-25 07:15:00 | 報道/ニュース

8月14日 キャッチ!


中国の習近平国家主席は一昨年「一帯一路」という構想を打ち出し
中国主導の巨大経済圏によって発展を目指す国家戦略を示した。
「一帯一路」とは
中国からアジアへ
中東を経てヨーロッパまで
主要な都市を鉄道や道路、空路で結び
人・物・金が行きかう新たな経済圏のことである。
一路は海側のルート
一帯は中国から中央アジアを経てヨーロッパに至る陸路を差している。

広大な砂漠にこつ然と現れる膨大な数の太陽光パネル、
中国内陸部の甘粛省 敦煌郊外にある巨大太陽光発電施設である。
現在の総面積は40㎢。
さらに現在も施設の拡張が進んでいる。
2020年までに日本最大の太陽光発電所20個分に相当する5,500メガワットの出力を見込んでいる。
(発電所職員)
「太陽光以外の風力発電も整備します。」
かつてのシルクロードの要衝の1つ 敦煌。
砂漠に囲まれ太陽光や風力発電の潜在力は大きいとされている。
ここを中国最大級の自然エネルギービジネスの拠点として位置づけ
沿岸部に電力を供給するとともに今後開発が進められる内陸部の電力需要にも応えたいと考えている。
敦煌と同じ甘粛省の中心都市 蘭州。
荒涼とした砂漠の中に巨大工業団地「蘭州新区」の建設が進められている。
重要なのは周囲を走る道路交通網の整備。
これまでインフラの未整備が内陸部の発展を阻んでいただけに
蘭州新区を拠点とした流通網の整備が急ピッチで進められている。
中国各地を結ぶ9本の幹線鉄道が連結して整備され
国際空港や高速道路も完成した。
旧ソビエトの中央アジア諸国は
カザフスタンなどが豊富な天然資源の開発を進めるにつれて経済的に発展しつつある。
中国政府は中央アジアを新たな消費市場として位置付けており
蘭州を中央アジアへの交通拠点として
新時代のシルクロードの“ダイヤモンド・ジャンクション”にすると大きな期待を込めている。
(工事現場担当者)
「ここは中国の各都市ともつながっていて西側へも近い場所にあるので
 重要な交通の要衝という優位性があります。」
石油化学や精密機械などの工業地区や居住区を含めると
総面積が日本の香川県に匹敵する広大な工業団地。
建設現場では倉庫や貿易センター、高層マンション
巨大な設備が次々と建設されている。
しかし地元政府の担当者は
「今はだれも住んでいないし具体的な入居者も決まっていない」と話していて
大規模なインフラ開発を優先させていることを明らかにした。
甘粛省の地元政府は急速に進む交通網整備加えて
コバルトやニッケルなどレアメタルを含む豊富な資源を生かし
「蘭州新区」を電子部品製造や航空宇宙産業
それにハイテク素材といった最先端産業の集積地にする計画である。
日本をはじめとした海外の企業に対して内陸部への投資を呼び掛けている。
(甘粛省政府担当者)
「投資貿易商談会を通じて企業誘致を行っています。
 国の地域開発計画で私たちも自信を得ています。」
急ピッチで進む内陸部開発。
習近平国家主席が提唱する「一帯一路」のうち
陸のシルクロードが動き始めている。


 

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