10月21日 経済フロントライン
大画面で繰り広げられる格闘ゲームの熱戦。
ゲームをスポーツとしてとらえる eスポーツ。
すばやい指さばき
とぎすまされた集中力。
世界最高峰のプロゲーマーたちが観客を沸かせる。
(観客)
「プロ野球を見るのと同じように
すごいプレーを見ると自分も盛り上がることができる。」
東京秋葉原には専用の競技場も作られ
多くの若者でにぎわっている。
(e-suports SQUARE AKIHABARA 店長 高橋晃平さん)
「前年から比べて2倍の来場者数。
大きなビジネスチャンスを見出している。」
こうした人気にゲーム業界以外からも続々と企業が参入。
プロゲーマーのユニフォームにはスポンサー企業のロゴがぎっしりと入っている。
(スポンサー企業の食品メーカー)
「我々が今まで取れていなかった新しい顧客の開拓ができる。」
自分でするものから見るものへ大きく変化するゲーム。
国内のゲームの市場規模(許年)は過去最高の1兆3,801億円。
さらに伸びようとしている。
その原動力の1つとして期待されているのが見て楽しむゲーム eスポーツ。
観客はプロ選手の技を楽しむ。
eスポーツは2022年のアジア大会で正式競技に採用されている。
まるで格闘技のような選手の入場。
観客を盛り上げる実況。
9月に開催された東京ゲームショーの注目イベント eスポーツの大会である。
会場には千人もの観客が詰めかけた。
優勝賞金100万円をかけ
国内だけでなくアメリカや台湾などから世界トップクラスの選手が出場した。
戦うのは人気の格闘ゲーム「ストリートファイター・ファイブ」である。
トーナメントを勝ち上がり決勝に進んだのは2人の日本人選手。
格闘ゲームのスペシャリスト ネモ選手と
東大出身のプロゲーマー ときど選手。
勝敗を分けるのは
相手に一気にダメージを与える連続技をいかに決めるかである。
ネモ選手が繰り出した攻撃は
相手にダメージを与えたあと
飛び蹴り パンチ 頭突き パンチ 頭突き パンチ タックル
相手に防御させず
7連続攻撃を決めた。
その間 わずか4秒。
こうした連続技はボタンを押すタイミングがピタリと合わないと繰り出せない。
わずか1/60秒ずれると決まらないのである。
(観客)
「本物のプレーを見に来た。」
「日々 鍛錬した力というものをぶつけ合うところがすごく熱くて。」
およそ10分の激戦を制したのはネモ選手だった。
(プロゲーマー ネモ選手)
「今日 自分の動きがいいなと感じていた。
他の選手の試合を観ているとちょっとミスが多いと思っていたので
自分に分があると思っていた。」
ネモ選手は国内に約50人いるとされるプロゲーマーの1人である。
試合に勝つため日々研究しているのが
ライバルたちの過去の試合。
攻撃や防御のくせなどを分析している。
鍛錬の結果
今年5月にはフランスで開催された大会で優勝するなど
世界的に活躍。
今年の賞金総額は400万円を超えている。
(ネモ選手)
「今年は稼いだなという感覚がある。
自分がすごいプレーをしたら観客が受け入れてすごい歓声が上がる。
この業界を盛り上げていきたい。」
eスポーツはアメリカやドイツ 韓国などで盛んで
巨額の賞金が懸けられた大会が連日のように開かれている。
ネットの普及で海外の大会の様子を視聴できるようになり
日本でも人気が出始めた。
海外の大会を何度も感染したという青木美恵さん。
4年前からアメリカやカナダ 韓国など8か国を訪れ
世界のプロゲーマーの熱戦を間近で見てきた。
国内外のeスポーツの大会を観戦したりグッズを買ったりするなど
これまで100万円以上使ってきたと言う。
(eスポーツファン 青木美恵さん)
「カッコいいんですよ 単純に。
プロゲーマーが出ている大会にはすべていけるように調整して頑張ります。」