11月8日 おはよう日本
劇団四季『ソング&ダンス 65』。
『ソング&ダンス』はこれまでも内容を変えながら何度も上演されてきた作品だが
今回は
来年劇団が創立65年を迎えるということで作られた。
歌われるのは
♪サークル・オブ・ライフ 『ライオンキング』より
♪オペラ座の怪人 『オペラ座の怪人』より
など
誰もが知っている有名なミュージカルの曲40曲余。
元の作品とは違う振り付けや衣装で次々と披露していく。
♪陽ざしの中へ 『ノートルダムの鐘』より
♪メモリー 『キャッツ』より
まさに歌と踊りだけの舞台。
セリフはない。
俳優たちの歌唱力やダンスの技術を楽しめる作品である。
構成と演出を担当した加藤敞二さん。
昭和59年に入団して以来 看板俳優として長く活躍。
そのかたわら劇団四季の多くの作品の振り付けを担ってきた。
Q.演じていらっしゃる皆さんにとっては「ソング&ダンス」はどんな演目ですか?
(加藤敬仁さん)
「キャスティングされてものすごくうれしいですけど
本当に過酷です。」
ミュージカルやお芝居の場合 役というものが必ずあって
そこに自分が寄り添うか役をひきつけるかというスタンスで作品に入っていく。
『ソング&ダンス』の場合は役ではなく自分をどう出していくのか
いちばんむずかしいところ。」
今回の作品には創立65年を前に劇団の未来に向けた新しい挑戦が詰まっている。
たとえば初めて挑んだフラメンコ。
本場スペインに留学経験のある俳優を中心に本格的なダンスに挑戦している。
さらに今回最も大きな試みだったのが振り付けである。
これまで『ソング&ダンス』の振り付けは加藤さんが1人で担ってきた。
しかしその一部を初めて若手俳優たちに任せることにしたのである。
新たな起用は最近では異例のことだという。
その1人が松島勇気さん。
劇団の中心的な俳優である。
(松島勇気さん)
「振り付けを任されたとき震えましたね。
恐ろしくて。
うれしさよりもわーって
できるんだろうか自分に?」
♪彼はおまえの中に生きている 『ライオンキング』より
松島さんが担当した曲で表現したのは苦悩する俳優たち。
稽古場で悩む俳優たちが先輩の思いを受け継いでステージに上がるという意味が込められている。
松島さんは実際の稽古着を衣裳にして
鏡のようなパネルでステージを稽古場に見立てた。
(松島勇気さん)
「演出家である加藤敞二さんの背中を僕らはずっと見てきたんですよ。
こうして僕は振り付けという立場になって
敞二さんから受け継いだものを今度はみんなに渡していく。
もっと振り付けを極めていって
もっともっと新しいものを作っていかなきゃいけない。」
こうした背景には
劇団の未来を担う新たな人材を育てていきたいという思いがある。
(劇団四季 代表取締役社長 吉田智誉樹さん)
「浅利慶太さんが劇団四季を率いていたころも
オリジナル作品の創作には相当注力していました。
ですから新しい作品を作る運動をもう一度よみがえらせようと。」
若い才能とともに作り上げた今回の作品。
加藤さんは見ている人にもそのエネルギーを感じてほしいと言う。
(加藤敞二さん)
「逆に学ばせていただきましたね。
人それぞれ発想が違うので
おもしろいもの そうくるかというものがいっぱいあって
これはいい作り方だなと思いました。
いろんなジャンルの方が見て
若い方も含めて見ていただいて
何か希望につながるといいかなと。」