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イスラム教徒 15億人を結べ サラームワールド

2012-07-02 13:08:00 | 海外ネットワーク


  6月30日 NHK海外ネットワーク


  世界各地で生まれたサイトがフェイスブックを追い上げようとしている。
  3億人が利用する中国のウェイボー(微博)
  ロシア最大の交流サイトフ・コンタクチェには1億人が参加。
  若者たちがフェイスブックを活用して独裁政権を倒した中東ではサラームワールド
  世界に15億人いるイスラム教徒をひとつにすることをねらっている。

  イスラム教徒は2030年には20億人を超える見通しである。
  世界の人口の4人に1人がイスラム教徒で
  現在も中東だけでなくアジア、アフリカ、欧米にも数多く暮らしている。
  
  高い経済成長を続けるトルコ イスタンブール。
  東西文化が交流を重ねてきたこの古い都で
  イスラム圏をひとつにしようという動きが始まっている。
  イスラム版フェイスブックをめざすサラームワールド。
  世界中のイスラム教徒をつなぐ交流サイトとして
  3年間で5,000万人のユーザーを獲得するのが目標である。
  イスラム教徒が多く使う8つの言語に対応している。
  世界12カ国からイスラム教徒のスタッフが集まり
  サービス開始を前にサイトのデザインをかためる作業に追われている。
  最大の特徴はイスラムの教えを前面に押し出していること。
  フェイスブックなどでは
  女性が肌をあらわにした下着などの広告が表示されることもある。
  サラームワールドではイスラムの教えにふさわしくないとして
  掲載できないようにしている。

  利用者
  「交流サイトにはアルコールやタバコだけでなく性的な広告もあります。
   私はそういうものを見たくないのです。」

  さらに暴力的な主張を唱える過激派も排除し
  誰もが安心して使えるウェブサイトをめざしている。

  サラームワールド アハマド副代表
  「過激すぎる内容には断固とした措置をとります。
   私たちは過激派とは全く違う穏健な本来のイスラムの姿を
   みんなに知ってもらいたいと思っています。」

  イスラム教徒の巨大なネットワークに経済界も注目している。
  15億人を超す世界市場への入り口になる可能性を秘めているからである。
  アラブ首長国連邦 ドバイ。
  ファストフード店では
  イスラムの教えにのっとって調理された「ハラル」と呼ばれる食品を提供している。
  イスラム教徒の人気を集め
  中東やアフリカを中心に72のチェーン店を展開するまでになった。
  イスラムの教えを忠実に守ることを掲げるサラームワールドで宣伝すれば
  店舗網をさらに広げることが出来ると期待している。
  
  ドバイから5,500kmはなれたマレーシアの首都クアラルンプール。
  化粧品や健康補助食品など120種類の商品をあつかう会社は
  アルコールを使わないなどイスラム教徒に配慮した化粧品を開発している。
  
  化粧品会社 シャーナス・モハメド社長
  「イスラムの教えにあっているものだからこそ
   私たちは所の商品のを安心して使えるのです。」

  会社の設立から6年
  海外への販路を広げたいと考える。
  これまでは売り上げが思うように伸びなかったが
  サラームワールドなら
  自社製品を良さを世界中のイスラム教徒に直接アピールできると魅力を感じている。  
  サラームワールドは運用開始を前にすでにユーザー登録を始めている。
  シャーナスさんも店のページを開くために早速登録した。

  シャーナス・モハメド社長
  「サラームワールドは
   私たちが商品を売りたいと思っている相手につながるチャンスを与えてくれます。」

  国や言葉の壁を越えて
  15億人を超える世界中のイスラム教徒を結び付けようとするサラームワールドは
  ビジネスにとどまらない壮大な目標を掲げている。

  サラームワールド アハマド副代表
  「インターネットという仮想空間の中で
   イスラム教徒が安心して安らげる場所を提供したいと考えています。
   私たちはネット上の国のようなものをつくりたいのです。」

  イスラム世界の広がる巨大な交流サイトの誕生。
  その可能性と行方に世界の関心が集まっている。
  

  
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日本の海底にレアアース

2012-07-01 07:57:52 | 報道/ニュース


  6月29日 おはよう日本


  日本の排他的経済水域の南鳥島付近の水深5600メートルの海底。
  泥には
  国内の消費量の227年分にあたる
  680万tのレアアースが含まれていると推計されることが
  東京大学の研究グループの調査でわかった。
  泥は少なくとも1,000平方kmに広がる。
  グループでは
  開発できれば世界に大きなインパクトを与える
  と考えている。

  東京大学 加藤泰浩教授
  「レアアールは中国が独占し難しい資源。
   日本が独自に開発できるチャンスがある。
   非常に重要だと考える。」

  このレアアースが注目されたのは
  おととし中国が輸出量を前の年より40%減少させたことがきっかけだった。
  中国の輸出規制は継続し
  レアアースの国際的な価格は高止まりが続いている。
  このため
  日本、アメリカ、EUヨーロッパ連合は
  中国の輸出規制はWTO世界貿易機関のルールに違反しているとして
  WTOに正式に提訴したばかりだった。
  
  水深5,600mからどうやってひきあげるのか。
  研究に参加してきた三井海洋開発株式会社は
  国内の他の企業とともに
  レアアースを含んだ深海の泥を採取する技術を開発する計画である。
  具体的には
  海底の油田から原油を引き上げる技術を応用し
  洋上の船から海底の泥の中まで金属の管を下ろして
  空気を送り込むことによって泥の引き上げを行なう。
  日本が誇る海洋資源探査船「ちきゅう」に新たなシステムを搭載できれば
  1万5,000トン/日の引き上げが可能である。
  
  海洋開発会社 島村好秀常務執行役員
  「レアアースという貴重な資源が日本にあるなら
   それを最大限にいかす。
   そのために我々がやってきた技術が生かせれば一番良いこと。
   出来るだけ早く実証実験にもっていきたい。」

  南鳥島近くの海底に眠っていた大量のレアアース。
  貴重な資源をどうやって安定的に確保するのか悩んできた日本の産業界にとって
  開発の成功が期待される。

  
  


  
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