東京ディズニーランドは、ここ数年間、入場料を値上げしています。
しかし、入園者数は伸びているそうです。これは入園料が高くても、行くだけの価値があるとお客さんが感じているからではないでしょうか。
入園者が満足して帰る。これがなければリピーターにならないし、新しいお客さんも増えないでしょう。
この満足は、オリエンタルランドが大切にしている「ホスピタリティ」によるものでしょう。
このホスピタリティはディズニーのすべてのスタッフに貫かれています。
実例をあげましょう。いまから10年以上前のことです。私は娘二人を連れてディズニーランドへ行っていました。
トゥーンタウンで、棒つきのアイスクリームを買って、下の娘に手渡しました。
ところが、娘は誤って地面にアイスを落としてしまいました。
地面には無残にもグシャとつぶれたアイスが横たわっています。
「あーぁ」と言って、そのアイスをどうしようかと思った瞬間、サッとカストールディアルのお兄さんが近寄ってきて、ホーキとチリトリで片付けてくれました。
「ありがとうございます」と私は言いました。
お兄さんは「いいえ」と笑顔で答えてくれました。
私たちは申し訳ない気持ちでいっぱいでした。しかし、物語はそれだけで終わったのではなかったのでした。
しばらくすると、そのお兄さんが戻ってきて、なんと新しいアイスを「どうぞ」と、娘に渡してくれたのでした。
私たちは、片付けてもらいすまない気持ちから、一転して驚きと喜びの気持ちになりました。
これが、ディズニーのホスピタリティです。ファンになりリピーターが増え、新しいお客さんを引き寄せる理由にも納得がいきます。
お客さんの期待以上の対応で接してくれるので、人が集まるのです。
私は学校の職員ですから、ディズニーを学校にあてはめて考えます。
お子さんのことで何か要望があり、親御さんが担任の先生に言ってこられました。
そのとき、要望を出すことで「学校はここまではしてくれるだろう」という事前の期待があると思います。
対応が不満足なのは問題外ですが・・・
しかし、対応が期待以上で「ここまでしてくれた」と感じる場合、学校のファンが増えるのではないかと思うのです。
生徒や親御さをがリピーターになってくれる学校を志向します。