箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

基礎基本を大切にして、一歩ずつ

2017年02月03日 17時17分43秒 | 教育・子育てあれこれ




立春の頃となり、寒いなかにも陽射しはどことなく春の近づきを感じます。

今日は、1・2年生の実力テストでした。
体調のすぐれない生徒もいますが、一生懸命に取り組んでいました。

さて、「実力」とはどのように身についていくものでしょうか。

国民栄誉賞を受けた、もと広島東洋カープの衣笠祥雄選手は、野球でよくいわれる「2年目のジンクス」について、その原因を次のように述べています。

段階をふまずに高度なレベルを求め、自分がついていけず苦しむからであると。

1年目に活躍した選手には、当然「今年はもっと・・・」という期待が寄せられます。その期待に応えようと、二年目には過酷なトレーニングをして、自分を見失ってしまいます。

技術面でも、段階を踏まずに高いレベルに挑戦しようとして、現実とのギャップに苦しむことになります。

このようにして、「2年目のジンクス」に直面するというのです。

衣笠選手も、2年目は気持ちが空回りして、打率が三分ほど、ホームランも前年より6本減りました。

プロの世界で1年目にいい成績を残したのは、やはり実力があるからです。

それだけ実力があっても、基礎基本をおろそかにして、一足飛びをねらうとつまづくのです。

おそらく、上達というものにジャンプアップはないのかもしれません。一歩ずつ地道に階段を上がっていくべきなのでしょう。

子どもの学習も同じだと思います。地道に一歩ずつ努力を重ねる生徒は、基礎基本を大切にして、学習習慣をしっかりともち、実力をあげてきて、応用力や活用力を問う問題にも答えることができます。

基本をおろそかにして成功はない。このことを、生徒たちはもちろん、私たちも心がけて実行していきたいと思います。