西武→ダイエー→巨人→ベイスターズで活躍した工藤公康選手(現福岡ソフトバンクホークス監督)は、若手を育成するのがうまいと言われています。
城島選手を育てたのも工藤さんです。城島選手自身も、ダイエー時代に工藤さんからたくさんのことを学んだと言っています。
その工藤さんの育て方・教え方は、積極的に聞いてくる相手には熱心にアドバイスをするが、そうでない選手にはあまり声をかけなかったそうです。
人は、学ぶ意欲、相手から吸収する気持ちがあってこそ、積極的に人に聞こうとするからというのが持論です。
学校の若い教職員も、同じことがあてはまります。相手に「よくなりたい」という気がなければ、いくらいいアドバイスをしても受け入れないでしょう。
三中の教員の中にも、私がその人の授業を見に行くと、授業がおわってから必ず「気づいたことを言ってください」と来てくれる人がいます。
やはり、意欲や能動性というのは大切だと思います。
そして、困ったときには、「なんとかしてください」ではなく、自分なりの考えをもって相談するほうがいいということです。
そもそも、仕事は自分の頭で考え、自分の責任で行動するものです。
とくに、教職は独立性の高い仕事です。よく「学年教師が団結して」といいます。しかし、通常、授業をするときは一人で多様な40人程度の生徒
と向き合います。学級指導をするときも同様です。その意味で教職は、独立性が高い仕事といえます。
(だからこそ、悩みや迷いが生まれます。それを支えてくれるのが同僚の教職員や上司です。)
自分で主体的に聞いてくる人は、吸収も早いので、伸びていくと思います。