箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

精読のすすめ

2017年04月04日 10時11分05秒 | 教育・子育てあれこれ

私は、中学時代、芥川龍之介の小説「トロッコ」にかなり入れ込みました。

主人公良平の心情の変化が、痛いほど伝わってきて、おおいに共感して、何度も読みました。

さて、名刺ホルダーにたくさんの枚数の名刺を入れ、悦にいっている人がいます。

なにかの食事会や懇親会、パーティで多くの人と知り合い、あいさつを交わしながら集めた名刺かもしれません。

同様に、知識や情報をたくさん集めるために、かたっぱしからいろいろな本を読む人がます。

いわゆる極端な「多読」です。

名刺交換をしたから、知り合い・友人になったとはいえない。同じく、本に関しても、相手を尊重して、深く知らなければなりません。

その意味で、自分の時間をつぎ込み、本につきあう。

これを「精読」というのであり、たんにじっくりと詳しく読むだけではないのです。

中学時代には、忙しい日常生活を送りながらも、三中の子には、自分の時間をつぎ込むような本に出会ってほしいと願います。