箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

成熟が人を彩(いろど)る

2017年04月24日 19時24分26秒 | 教育・子育てあれこれ


幼い頃、わたしは煮た大根が苦手でした。

あの独特の苦味が、子どもには耐えがたかったのです。

保育所の給食に出たときは、なかなか食べることができませんでした。

先生は残したらダメと言ったので、無理やり飲み込みました。

「ウエッ!」とえづき、涙が出たのを、懐かしく思い出します。


しかし、いまは何の抵抗もなく食すことができます。

逆に、その味わいや苦味に惹かれ、美味しいと感じます。

このように、昔はつまらない、自分には合わないと思っていたものを再度試してみますと、その良さや素晴らしさ、本質的な価値を見いだすことができることがあります。

齢(よわい)を重ねるからこそ、わかることがあるのです。

感じるものがあるのです。

見えるものがあるのです。

その蓄積が、人の生き方に彩りを添えるようになります。

「成熟」とは、このようなものであると考えます。



中学生の時期は「成長」の時期です。

わたしは、中学生に、成熟した重みで、大事なことを伝えられたらいいなと思います。