


本日9:00から第46期生を迎える入学式、11:00から2・3年生のクラス発表、全校生の揃った体育館で始業式を挙行しました。
🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹
H29(2017).4.10 1学期始業式 校長講話
新入生のみなさん、新2年生のみなさん、新3年生のみなさん、入学・進学を心から祝福します。
みなさんが、今日この体育館の、この席に座るまで12年、または13年、14年の歳月が必要でした。
3年生のみなさんは、私の着任といっしょに三中に入学してきました。小学生のようだったみなさんが「本当に大きくなったなあ」と、私はしみじみと思います。
そうです。成長には時間がかかるのです。ある一定の期間が経たないと次のステージには行けません。次のステージに行ったとき、はじめて自分は成長したということに気がつきます。
親せきのおっちゃん・おばちゃんと久しぶりに会ったとき、必ずこういわれます。「しばらく見ないうちに大きくなったね」って。おっちゃん・おばちゃんは、成長の結果を見ているので、よくわかるのです。
でも、成長期間のまっただ中にいる本人は、「いま自分は成長している」と実感することはありません。君たちの前にあるのは、新しいクラスです。「どんなクラスやろう。友だちできるかな。学習は難しくなるのかな。」そんな現実だけです。
この前、小学校を卒業したばかりの1年生も、楽しく遊び、宿題をして、ほめられたり、怒られたり・・・。無邪気の繰り返しだったはずです。小学生のときはそれでよかったのです。
しかし、中学生になったみなさんの成長は、小学生のときとは違います。何が違うのか。無邪気では済まないのです。中学生は、自分を見つめなければなりません。他人が自分を見ているように、自分で自分自身のことを見つめるようになること。それが中学生の価値です。
自分をこうやって見つめて、「先生、なにもみえません!」 ちがいます!こういうことです。
部活で言うならば、外周を走るのがあんなにたいへんでしんどかったのに、今は余裕どころか、黙々と走れるようになったなあ。なかなか楽器の音が出なかったのに、いまはソロで堂々と演奏できるようになった。親から勉強しなさいといわれないとしなかったけど、今は言われなくてもするようになった。
2年生、3年生のみなさんはそのように言われて、自分の成長に、「そう言われれば」と気がつくのでないでしょうか。これをほかの人から言われなくても、自分で気がつくようになるのが望ましいのです。そのために自分を見つめるのです。
自分を見つめるには、孤独になるのもいいですよ。「ぼっち」をおそれない。孤立はよくないかもしれないが、孤独は必要です。教室でじっと読書をするのは孤立ではないのです。その人は孤独になっているのであって、自分を見つめて内面を耕しているのです。
それが中学生です。友だちと群れているだけでは、自分の成長は感じることができません。
自分でできることは自分でやる。でも人の助けがいるときは他者から助けを求めることができる。そんな人間関係をひろげる。これを自立といいます。卒業のときには、みなさん、自立に向かってください。
最後に、結びの言葉を言います。1年間の願いを込めて、私からみなさんに伝えます。「孤立するよりも孤独になれ。孤立するよりも自立しろ。」
この1年間、三中生のみなさんの豊かな成長を、私は強く願っています。
🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹
なお、今日の入学式の式辞は三中HPの「校長室からのメッセージ」(校長ブログ)に、アップしています。