学校では、いま、摂食障害の児童生徒が増えています。
養護教諭(保健室の先生)の実感でもわかります。
全国の養護教諭の約6割が、摂食障害の児童生徒に対応した経験をもつことが明らかになりました。
摂食障害は、拒食症と過食症で、それほど今の子どもは、精神的に病み、食事に困難を抱える子が多いのです。
わたしも教頭をしたいたとき、保護者からの相談にかかわり、当事者の2年生女子生徒と何度か面談しました。
その子は2年生になってから、食べられなくなり、夏休み前には体重が30キログラム代にまで、やせ細っていました。
3年生になってからは少し改善して、小学校と中学校が協同で開催する「校区クッキング」でお正月料理をつくるまでになりました。
卒業式の日には、式が終わって学校を去るときに来てくれて、お別れをしました。
「よく、卒業の日を迎えることができたね。わたしもうれしいよ。悩んだ経験があるぶん、人の痛みがわかるようになったかもしれないね。卒業おめでとう」と、わたしはその子に言いました。
その後、聞いた話では、高校3年の時には将来栄養士になるため、栄養学科のある大学への進学を考えているとのことでした。
自分が食べることについて悩んだ時期があったからこそ、栄養士になる道を考えていると聞きました。
摂食障害は、すこし時間がかかるかもしれませんが、治ります。
周りに、心配して気にかけてくれるおとながいることが、支えになり治していけます。
思春期の子にとって、寄り添ってくれるおとながいることは、ほんとうに心強いものです。
その人がいることで、子どもは困難を乗り越えていけます。
このことは摂食障害だけでなく、子どもが抱えるさまざまな課題の改善・克服にも同様だと考えています。