日本では、第二次世界大戦後に親を亡くした戦争孤児の問題が深刻でした。
それ以降は、交通事故で親を亡くしたり、自然災害で親を亡くしたりする孤児の問題として推移してきました。
しかし、海外に目を向けると、2023年10月にガザで始まったイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘から1年が過ぎ、孤児の問題が深刻になっていると聞きます。
正確な数はわかっていませんが、親を亡くした子どもが何万人といると考えられます。
多くの孤児たちが、街の中で爆撃から逃げ回っているのです。
日本では、子どもは当たり前のように学校や保育園や幼稚園に通い、家に帰るとご飯が待っている家庭がほとんどです。
ところが、ガザでは「あそこで死んだ人を見たよ」などと、子どもが日常的に話すような状況なのです。
そんな子どもたちが大人になったらどいうふうになってしまうのでしょうか。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、日本の孤児の事例よりはるかに深刻です。
また、多くの子どもは戦闘開始後1年以上学校に通えていません。
学習機会の損失も、ガザの子どもたちは今後の人生で背負わなくてはならないのです。
私たちはガザの子どもたちにあまりにも無関心です。
まずはそのような子どもたちがいることを、日本人が知るべきです。