今の若い世代を中心にして、「生きづらい」と言う人は、けっして少なくはありません。
夏休み明けの9月には、子どもの自殺が増える傾向は、ここ数年間続いています。
なかには、リストカットなどの自傷行為におよぶ人もいます。
わたしも自傷行為を繰り返す女子中学生に3人ほど出会ってきました。
自傷行為をする子にかかわっていくのは、さほど簡単なことではありません。
教師は「そんなことをしてはいけない。命は大事なんだ」と言います。
でもそれは、あまり子どもの心には届きません
自傷行為は、その行為がすぐに死ぬこと、自殺につながっているかといえば、その場合もありますが、心を覆いつくす無力感や淋しさの表現です。
つまり自傷行為は、その子からの「助けて」という声にならないメッセージであると受けとめることができます。
でも、そのように受けとれない教師もいて、なかなか対応は容易ではないです。
そもそも、多くの子は助けてほしいとき、「助けて」と口にできます。それは「自分は強くない」と感じながらも、自分の大切な存在だと思っているという前提をもっています。
だから「助けて」と言えるのです。
しかし、自傷行為を繰り返す子は、「自分は強くない。ダメな存在」と感じているから、「助けて」と言えないのです。
その子たちから聞いたつぶやきは「どうせわたしなんか」でした。
それほど、追いつめられた心境にあることを、教師や周りのおとなは、まずわかっておくこと。
これが自傷行為を繰り返す子へのかかわりで必要なことです。
そして、次に自傷行為は表面に現れている行動として捉え、その行為の奥にはどういう気持ちがあるのかを思い巡らせながら、話を聞かせてもらおうとするのです。
それでも、自分に自信のない子は、話を聞いてれる相手の人を信じて「私ダメなんです」と弱音を吐きたいのですが、相手は人は親身になっているようでも、本当はあざ笑いたいのかもしれないと疑っています。
そうかんさぞながらも、少しだけ自分が感じている弱さや淋しさを出してみたら、それをわかってくれた。この人になら話しても大丈夫だ。
このように、関係づくりができていく場合が多いようです。
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