わたしの中学時代は、スポーツ根性もののアニメが全盛でした。
困難に出くわしてもへこたれず、自分への試練だと思い、「ど根性」で克服するということに価値が置かれました。
「巨人の星」の主題歌「行け行け飛雄馬」の歌詞は・・・
「思い込んだら、試練の道を 行くが 男のど根性 真っ赤に燃える王者のしるし 巨人の星をつかむまで 血の汗流せ 涙をふくな 行け行け 飛雄馬 どんと行け」
このような根性論が、世の中全体に大きく幅をきかせていました。
部活の練習では、「途中で水を飲んではならない」とどの部でも顧問が生徒に命じました。
スポーツドリンクもない時代で、練習が終わると水道の蛇口からガブガブと水を飲んだのを覚えています。
実際、根性で努力を重ねがんばれば、報われる、出世もできるという時代でした。
昭和時代はそんな価値観が受け入れられ、健在だったように振り返ります。
昭和時代のように、国全体が成長して元気があった頃なら、必要以上に厳しい規律の中でも跳ね返りや個性を伸ばす余地がありました。
でも、いまはそんな時代ではありません。
しかし、取り違えた人は根性論を引きずって、組織や団体を運営し、今でもそれを他者に強いろうとすることがあります。
そうなると、規律を守ること自体が目的化してしまうことにもなります。
どんな組織でも前時代的なやり方を続けているとすぐれた人材が集まらなくなり、衰退していきます。
伝統に甘んじず、今の時代や世界の標準に合わせていかないと生き残れないのです。
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