校長の経験から思うことですが、朝礼での話とはちがって、入学式や卒業式の式辞は特別なものです。
入学生・卒業生、保護者、来賓、教職員などの注意力がたった一点の校長に集中します。
緊張しないように平常心を保とうとしますが、緊張するのがありのままなのです。
「平常心」と聞くと、「ふだんどおりの平静な気持ち」だと考えるのがふつうですが、じつは「平常心」とは「ありのままの心」です。
緊張するのが当たり前なのです。
「緊張しないようにするはどうすればいいですか」と聞かれたら、わたしはこう答えます。
緊張しないようにしようとすると、かえってどうにもならなくなりますよ。こういう場合は緊張するものだと思うのです。そうすると、気が楽になります。
人はだれでも、悲しいときには悲しみますし、うれしいときにはうれしいと感じるのです。それが、そのまま「平常心」です。
自分の弱く、もろい心を知って、お互いさまと手を取り合うことが大切だと思います。
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