箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

4月 May Way. ありのままの自分から始める

2017年04月07日 07時50分03秒 | 教育・子育てあれこれ


春。

電車の駅には、新しく定期を買う人が列を作っています。

私の娘は、3時間ちかくならびました。

卒業した三中の3年生も、環境がかわり、高校生活が始まります。

大学生や社会人になり、新しい生活が始まる人もいるでしょう。

三中にも、新たに何人かの教職員が加わります。

新たな人間関係がスタートするなかで、立派な人、たいした人だと、周りから思われたい。

ともすると、自分を大きく見せようとすることがあるかもしれない。

しかし、どこかで無理がでてくる。

「無理」とは「理」が無いことです。理が無いと、長くは続きません。

ありのままの自分でいたい。等身大の自分でいい。

自分は、いまこの程度だと認めましょう。

その上で、中学生も、もっとよくなりたい、もっと学習にがんばりたい。もっと部活の技術を高めたい。大人も、もっと仕事ができるようになりたい。

このように、自分を高める努力を重ねたい。

周りの期待に応えるべく、日々努力をする。人として成長できるよう磨きをかけ、一方でいまの自分を出し、周りの人々と接し、ものごとに臨んでいく。

自分を飾らず、My Wayを歩んでいくことから、ほんとうの力や自信が身についていくと思います。

高め合う関係

2017年04月05日 09時06分17秒 | 教育・子育てあれこれ

友だち・友人と話す。

いろいろと話す。

たわいない会話もあるでしょう。

しかし、自分が話すことは、自分が信じていたいと考えていることである場合が多いのです。

話すことで、自分の考えていることが明確になってきます。

また、相手を自分の友だち・友人とすることは、自分が相手を尊重する存在としていることです。

ですから、友だち・友人をもち、話し合い、尊重しあうのは、お互いが人として高まる上で、とても大切だと思うのです。

この意味で、人権とは、お互いを高め合う話し合う活動・行為により尊重されます。

人権はけっして、武力や暴力、威嚇によって守られるものではないのです。

精読のすすめ

2017年04月04日 10時11分05秒 | 教育・子育てあれこれ

私は、中学時代、芥川龍之介の小説「トロッコ」にかなり入れ込みました。

主人公良平の心情の変化が、痛いほど伝わってきて、おおいに共感して、何度も読みました。

さて、名刺ホルダーにたくさんの枚数の名刺を入れ、悦にいっている人がいます。

なにかの食事会や懇親会、パーティで多くの人と知り合い、あいさつを交わしながら集めた名刺かもしれません。

同様に、知識や情報をたくさん集めるために、かたっぱしからいろいろな本を読む人がます。

いわゆる極端な「多読」です。

名刺交換をしたから、知り合い・友人になったとはいえない。同じく、本に関しても、相手を尊重して、深く知らなければなりません。

その意味で、自分の時間をつぎ込み、本につきあう。

これを「精読」というのであり、たんにじっくりと詳しく読むだけではないのです。

中学時代には、忙しい日常生活を送りながらも、三中の子には、自分の時間をつぎ込むような本に出会ってほしいと願います。



少女 爽やか

2017年04月01日 07時59分08秒 | 教育・子育てあれこれ

4月1日になりました。
今年は桜の開花が遅れており、入学式の頃に満開になりそうです。

去年は、入学式の日には散り終わり頃でしたので、今年は桜満開で新入生を迎えることができそうです。


さて、蛍池駅近くの駅ビルでのこと。

1階でエレベーターに乗った。

いっしょに中学生と思われる女子が、後に続いて一人で乗ってきた。

その子はドア近くの右隅に立った。

私の方を見ると、突然「何階ですか」と聞いてきた。

いささか驚き、「6階です」と答えると、少女は6のボタンを押してから、5階のボタンを押した。

5階で降りる少女に、「ありがとう」と言った。

少女は、スッと頭を下げて去っていった。


何だか、すがすがしく爽やかで、私はうれしくなった。