
(仮称)大手町1-1計画A棟 工事進捗率85% 2015年6月4日
皇居東御苑の正門である大手高麗門前、内堀通りと永代通りが交差している大手門前交差点の北東角の再開発工事「(仮称)大手町1-1計画」です。再開発計画はかつてこの場所に建っていたりそな・マルハビルと三菱東京UFJ銀行大手町ビルの2棟を建て替えるもので、それぞれが新たな超高層ビルに生まれ変わります。2012年6月11日に、東京都が都市再生特別地区の都市計画決定を告示しました。
大手高麗門側に建設される「A棟」の高層ビルは、既に約1年半前の2013年2月に着工しています。A棟の竣工予定は2015年11月となっています。2014年4月15日、三菱地所株式会社によって4月14日より、「(仮称)大手町1-1計画B棟」の新築工事に着手したとの報道発表がありました。大手町初の「住」機能として導入が決定していたサービスアパートメントの運営事業者として、シンガポールをはじめ世界23カ国で施設運営を行うThe Ascott Limited(アスコット社)の最高級ブランド「Ascott The Residence」の出店が決定しました。
2015年5月11日、三菱地所株式会社によって街区の名称が「大手町ホトリア」に決定したと報道発表がありました。街区名称の「ホトリア」とは、『皇居外苑濠の「ほとり」+ia(場所を表す名詞語尾)』であり、「お濠のほとりに豊かな空間を」という意味が込められています。
※(仮称)大手町1-1計画と隣接する大手センタービルも「大手町ホトリア」に含まれます。
建物名称についてはJXホールディングス株式会社と共同で開発するA棟が「大手門タワー・JXビル」、B棟が「大手町パークビルディング」となっています。更に、A棟・B棟の地下に一体で整備する商業ゾーン名称は「ホトリア ShopS&Restaurants」、A棟・B棟間に整備する約2800平方メートルの緑豊かな広場は「ホトリア広場」となります。
プロジェクトの概要
りそな・マルハビルの建て替えは、三菱地所とJXホールディングスの共同事業として進めます。JXホールディングスは、完成後のビルに本社とグループ会社を移転する計画となっています。三菱東京UFJ銀行大手町ビルの建て替えは、三菱地所の単独事業として進められます。建設するビルは、敷地南側の「A棟」が地上22階地下5階建て、北側の「B棟」が地上29階地下5階建てで、総延べ床面積は約25万5000㎡の規模となります。りそな・マルハビルの跡地にA棟、三菱東京UFJ銀行大手町ビルの跡地にB棟が建ちます。A棟は2015年度、B棟は2016年度の完成を予定しています。
プロジェクトの特徴
A棟、B棟ともオフィスを主用途とし、1フロアあたりの面積はA棟が約2750㎡(約830坪)、B棟が約3300㎡(約1000坪)です。B棟の高層階には約120室のサービスアパートメントを設けます。このほか、A棟の1階に環境ビジネスを手がける企業・人材の情報拠点としてビジネス・エコシティ・センターを、地下1階に健康施設やランニングステーションを整備します。
災害時の電力供給については、重油を使用する非常用発電機に加え、中圧ガスと重油の2種類に対応するガスタービン発電機を設置します。敷地内に約50万リットルの大容量オイルタンクを備え、重油のみで72時間以上の供給を可能とします。水害対策としては、1階部分や周辺建物との地下接続部、重要な設備室に防水扉などを設置し、多重的に止水対策を講じます。このほか、皇居外苑堀の水質を改善する官民連携の取り組みとして、敷地内に水浄化施設と約3000㎥の貯留槽を整備します。堀に面して、約2800㎡の環境共生型コミュニティ広場も設けます。

「大手町ホトリア」の全景です。
「大手門タワー・JXビル」(A棟)
所在地 東京都千代田区大手町一丁目1番2号(住居表示)
主要用途 事務所・店舗・駐車場等
敷地面積 約6,900㎡
延床面積 約108,000㎡
容積率 1400%
階数 地下5階、地上22階、塔屋2階
建物高さ 約100m
構造 地上:鉄骨造 地下:鉄骨鉄筋コンクリート造
設計監理 株式会社三菱地所設計
施工 鹿島建設株式会社・株式会社NIPPO
新築工期 2013年2月20日~2015年11月16日(予定)
ニュースリリース:ケンプラッツによる再開発工事の着工ニュース 2012年6月12日
【開発】三菱地所などが大手町1-1計画に着手、総延べ床25万平方メートル〈追加情報あり〉
プレスリリース:三菱地所による報道資料 2012年6月12日
「(仮称)大手町1-1計画」について
プレスリリース:三菱地所による報道資料 2014年4月14日
「(仮称」大手町1-1計画B棟」新築工事着工のお知らせ
プレスリリース:三菱地所による報道資料 2015年5月11日
街区名称「大手町ホトリア」に決定

永代通りと日比谷通りが交差している「大手町駅前交差点」から撮影した「大手門タワー・JXビル」の高層オフィスビルの全景です。

「大手センタービル」の敷地前から撮影した「大手門タワー・JXビル」の低層階部分です。

高層オフィスビルの1階フロア部分は、鉄骨の柱がまだむき出しの状態となっていました。

高層オフィスビルの敷地南側を通っている「永代通り」の歩道を散策していきます。午後3時過ぎの時間帯だったので、西側一帯は強烈な逆光となっていました。

敷地南側の永代通りに面している工事用の資材搬入口とその周辺を振り返って撮影しました。

「パレスビル」前から「大手門タワー・JXビル」の低層階部分を撮影しました。永代通りに面した工事用の資材搬入口前では工事クレーンが展開していました。

高層オフィスビルの西側(内堀通り側)壁面の低層階部分をズームで撮影しました。

永代通りと内堀通りが合流している「大手門前交差点」から撮影した高層オフィスビルの低層階部分の全景です。

南西側から撮影した「大手門タワー・JXビル」の高層オフィスビルの全景です。地上22階・地下5階建て、高さ約100メートルの規模となっています。

皇居東御苑の「大手高麗門」の修復工事の進捗状況です。二の門である「大手門渡り櫓」は現在も工事用シートで覆われていました。

工事用シートに覆われている「大手門渡り櫓」をズームで撮影しました。

地上1階フロア以外は、既に完成しているように見えますね。

修復工事中の「大手高麗門」前から見上げて撮影しました。既に工事用のタワークレーンも撤去されています。

北西側から、内堀通りの歩道から高層オフィスビルの全景を見上げて撮影しました。

東京地下鉄東西線の竹橋駅前の広場から南東側を向いてみると、内堀沿いの高層オフィスビル群を見渡すことが出来ます。正面に建っているのが「大手門タワー・JXビル」です。

「大手門タワー・JXビル」をズームで撮影しました。北側で建設中の「B棟」、正式名称「大手町パークビルディング」の鉄骨群も高くなってきましたね。

再開発工事現場の地図です。