みどりの野原

野原の便り

11月18日 鵜殿 オギ原 ネナシカズラ ホソバイヌタデ ナガエツルノゲイトウ ホソバツルノゲイトウ

2016年11月18日 | Weblog
晩秋の鵜殿

堤防に立つと、遠くに白い穂が目立つ。オギの群落だ。手前には緑の葉を付けたセイタカヨシも目立つ。
1年草のヨシは枯れて茶色になり目立たない。ススキはあまりない。

長年鵜殿で調査などをされているメンバーの案内で歩いた。

ヨシ原を覆うツル草も入れ替わる。
 
特定外来生物に指定されているアレチウリは早い時期に芽を出し繁って早い時期に枯れる。
                右)もう果実が茶色く枯れているものが多い。枯れた果実は棘が強烈 
枯れたアレチウリの上に今元気にかぶさっているのがカナムグラ。
                         
まるで「次はお前だよ」とバトンタッチしたような光景。
ツルマメやゴキヅルもすっかり枯れ姿。


枯れたツルの下からヨシが芽を出しているところもあった。

サデクサ・コイヌガラシ・ホソバイラクサ・ホソバイヌタデ・ヤガミスゲなど、大阪府又は環境省の絶滅危惧種になっている植物も多いが、ナガエツルノゲイトウ・アレチウリなど特定外来生物に指定されている外来種もある。

 
果実をつけて枯れていたネナシカズラ            アメリカネナシカズラは開花中

 
    ナガエツルノゲイトウ(特定外来生物)             ホソバツルノゲイトウ

 
ホソバイヌタデ(大阪府絶滅危惧Ⅱ類・環境省の旬絶滅危惧) イヌタデよりやさしい花色 
花被や葉裏に盤状腺点というものがあるらしい。未確認

 
ホソアオゲイトウの中で紅紫色になるものを「ムラサキアオゲイトウ」というらしい。
                           右)これはオオイヌタデの紅紫色のもの。

導水路 ヨシの生育する4月~10月ごろまではポンプアップした水がながされる。

鵜殿の良質のヨシは昔から雅楽などに使う篳篥(シチリキ)の蘆舌に使われてきた。

河川改修で川幅を広げ、川床を掘り下げたりしたため水位が低下し、ヨシ原が乾燥化したためヨシ群落が大きく減少。ヨシの生育を促すために川からポンプアップした水を水路に流したり、下流では水面近くまで地面を切り下げたり、いろいろ工夫されている。

お昼はいつものように河原でお弁当。ここは大阪で一番広い空が見える場所。

川の流れが変わっていて、いつもは渡れない中州へも細い流れを飛び越せば行けた。

新名神高速道路の計画が進んでいて、この広い空は分断されるらしい。
鵜殿のヨシ原への影響が懸念されるが、淀川を越える橋の橋脚は対岸の河原とこちら側の堤防あたりに立つらしく、なんとかヨシ原のど真ん中に橋脚が建つというのは回避できるらしい。
どうなることか。どんな景色になるのか。
コメント
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