梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

「第三の男」と「霧笛が俺を呼んでいる」

2020-06-21 11:16:31 | 映画
「第三の男」も映画より音楽の方が有名だと思う

アントン・カラスのツィター(当時はチターと発音していたと記憶するが)の曲は 映画音楽としてよく流れていた

ウィキを見るとイギリスとアメリカの共同制作映画だった、第三の男”ハリー・ライム”を演じているオーソンウェルズは監督でも有るらしい

曲はよく知っていたが映画そのものを見たのはごく最近になってからだった 、サスペンス映画と言う事で確かにストーリーは謎を追いかけて行く主人公のストーリーだが映像の印象が今のアメリカ映画などとはかなり違い抑えたトーンで引き込まれる

友人に会いに行くとすでに死んでいるという、友人の死を調べていると友人は犯罪者として手配されていて追いかけている刑事(大佐と言っていたので軍かもしれない)は彼を共犯者として追及し、友人の死は偽装だという

やがてその友人は彼の前に現れて協力を要請するが結局最後は射殺される

この映画を見て日活の「霧笛が俺を呼んでいる」を思い出した 、赤木圭一郎の演じる男と葉山良二が演じる親友も再開を目指していたら港に水死体で上がったとされる、

しかし彼は麻薬組織の首魁で警察に追われて偽装死をしていると言う 、やはり生きていて彼の前で射殺されるというプロットがかなり似ていた

日本の映画はあまりスクリーンミュージックと言うものが売れなかった 、日本のジェームス・ディーンと言われた赤木圭一郎が同名の主題歌を歌っていたが当時は売れたが音楽が単独で流れるという様な事はなかった

「第三の男」のジャケットも印象的なオーソンウェルズの顔とラストシーンに流れた並木道に 小さく乳母車を押した女性のモノクロームの印象には遠く及ばない

モノクロ映画の持つ雰囲気はやはり独特で印象に強く残る、

黒澤映画も自分が好きなのはやはりモノクロ作品になるな、確か「どですかでん」か「地獄変」あたりからカラーになったと思うが黒澤映画としての魅力はなかった気がする

「影武者」の冒頭シーンは素晴らしい画だったがモノクロの方がもっと迫力が出たかもしれない