La douce vie

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北京オリンピック雑感 その1

2008-08-16 | sports
北京オリンピック。まずは体操のことを書きましたが、もちろん他の競技もチェックしています。
今回のオリンピックではアテネで活躍した選手たちが多く代表になっており、おかげでこの4年間、いろんな競技に興味を持つことができ、観戦しないまでも新聞で動向はチェックしていました。
オリンピックのメダルは実力と選手としてのピークと運が合わさってとれるようなもの。力を出し切ることができた選手にも出しきることができなかった選手にもそれぞれに感慨深い感情が込み上げます。
二度目のメダルを手にした選手たちは一様に家族やコーチ、スタッフ、ファンへの感謝を真っ先に述べており、この4年間の様々な出来事が彼らを心・技・体の「心」も十二分にトップアスリートとして育ったのだな、と感じます。

柔道:
谷本選手:決勝での谷本選手は目が輝いており、最高のライバルと最高の舞台で闘える喜びに溢れていました。アマチュア競技の素晴らしさを教えてくれる決勝でした。

上野選手:決勝戦へ向かう上野選手の目はアテネの野村選手と同じ己に勝った目をしており、試合前に上野選手の勝利を予感させました。素晴らしかったです。

鈴木選手:アテネの鈴木選手は井上選手に勝ったにも拘らず100キロの代表を譲らなければならない怒りがあったと思う。その怒りと「我こそが王者」という強い気持ちが今回の彼にはありませんでした。しかし、頂点を極めて尚改めて挑戦する姿勢は偉大です。

塚田選手:決勝戦。序盤の素人目に怪しげに感じたジャッジはアテネの浜口選手の試合を彷彿としましたが、塚田選手は落ち着いていましたし、前へ前へ攻める柔道は本当に素晴らしかったです。ぜひ堂々と銀メダルを勝ち取ったことを誇って欲しいと思います。

石井選手:全日本で圧倒的に強かったので安心してみていられました。世界の柔道の潮流にいち早く積極的に受けれ入れた石井選手が金メダルをとったことは今後の日本柔道の方針に大きく影響を及ぼすに違いありません。

水泳:北島選手
お見事の一言ですね。長いスランプの時期を見ていたので、今年に入って彼の復活、ライバルの失速、水着問題の追い風を見るにつけ、オリンピック前から「なんて強運の持ち主なんだろう」と思っていました。
オリンピックでの彼の泳ぎは一人違いました。ライバルに惑わされることなく一人自分の泳ぎを追求した別次元の泳ぎでした。ストロークがよく伸びていて、「あんな風に泳ぐことができたらなんて気持ちいいことだろう」とうっとりとさせられました。

フェンシング:太田選手
アテネの頃から注目されていた選手でしたが大舞台で力が花開きましたね。お陰ではじめてフェンシング競技を見ることができました。

体操:
女子団体:おめでとう。オリンピック出場が快挙だったのに、決勝進出、そして5位なんてすばらしいのでしょう。大舞台で臆することなく自分の体操ができたことが今回の素晴らしい成績につながりました。

内村選手:おめでとう。空中での回転のセンスのよさが光っていました。彼を見ていると、池谷&西川選手、塚原選手等若手選手が初めてのオリンピックで臆することなくのびのびと自分の体操をしている姿が重なります。あん馬で大過失をしてしまったことがそのあとの演技の良さにつながったのでしょう。伸び盛りの時期にルールの変更があったこと、出るべくして出た年にオリンピックがあったこと、国内で冨田選手という世界レベルの選手と競えたこと、すべて彼に風が吹いていました。その風によく乗りました。

冨田選手:「あのとき、あれがおきなければ…」とは言いません。ただただ、彼に個人総合のオリンピックのメダルをかけてあげたかった。私にとってこの北京オリンピックで一番かけてあげたいメダルでした。
アテネで「栄光の架け橋だ!」の名調子が話題になりましたが、私はむしろ小西さんの言葉を詰まらせながら「・・・勝った!・・・やった!・・・」という言葉に感動したものでした。そして今回は内村選手の大躍進を手放しで喜ぶ前に「複雑ですね」と呟いた一言が私の心情と重なる心に残る一言なのでした。