La douce vie

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映画「私はダニエル・ブレイク」

2022-04-27 | cinema/観劇/舞台
 
カンヌ映画祭パルムドール受賞。良作。
イギリス北東部ニューカッスルで大工として働く59歳のダニエル・ブレイクは、心臓の病を患い医者から仕事を止められる。国の援助を受けようとするが、複雑な制度が立ちふさがり必要な援助を受けることが出来ない。
悪戦苦闘するダニエルだったが、シングルマザーのケイティと二人の子供の家族を助けたことから、交流が生まれる。貧しいなかでも、寄り添い合い絆を深めていくダニエルとケイティたち。しかし、厳しい現実が彼らを次第に追いつめていく。
 
ダニエルは歯に衣着せぬ喋りではあるけれど、根はいい人である。心臓の病のため、休職せざるを得ない状況に関わらず、窓口は四角四面の対応で、働けるとの判断を下し、支給しない。会話すら成立していない時すらある。
窓口側としては、不正受給の防止を徹底したいが故に、本来彼らが果たすべき役割を果たしてないことに気付いていないし、そうしなくていいと思っている。
ダニエルは触ったこともないパソコンで手続きをするため悪戦苦闘したり、働けなくても求職した実績を作るために周囲に履歴書を渡したり、努力を続ける。
そんな一方、引っ越してきたばかりのシングルマザーに手助けをする。
彼らは、どんどん、追い詰められていく。
 
最近見た映画の中で一番考えさせられた作品。イギリスは社会問題を扱った良作が多いし、これはイギリスだけの問題ではない、世界中の問題である、と考えさせられる。