最新ロボットの研究者であり野心家の末永拓也は、勤務先の創業者令嬢・星子との結婚を目論んでいた。だがある日、遊び相手の康子から妊娠を告白される。困惑する中、星子の兄・直樹から、康子殺害計画を持ちかけられる。直樹もまた康子と男女関係にあり、妊娠をネタに脅迫されていたのだ。綿密に計算された完全犯罪は思わぬ事態となる。
主人公が幼少期の家庭環境に恵まれず、強い上昇志向のある人物で、頭はいいけど、周りの人間は利用価値を計算して利用することだけ考える嫌な奴である。こういう人間の生い立ちをさっと書いて、(起こした犯罪は別として)困難な幼少期が人格形成に影響しているだろうと読者に納得させる上手さがあります。
でも、登場人物の大半が利己的だったり、我儘だったり、そういう人ばかり出てくる話でもあります。
主人公が幼少期の家庭環境に恵まれず、強い上昇志向のある人物で、頭はいいけど、周りの人間は利用価値を計算して利用することだけ考える嫌な奴である。こういう人間の生い立ちをさっと書いて、(起こした犯罪は別として)困難な幼少期が人格形成に影響しているだろうと読者に納得させる上手さがあります。
でも、登場人物の大半が利己的だったり、我儘だったり、そういう人ばかり出てくる話でもあります。