風のように

ゆらり 気ままに 過ごすとき
頭の中は妄想がいっぱい
錯覚の中で生きるのが楽しみ

衝撃

2010-05-15 00:33:00 | 日記
若い作者の本はほとんど読まない
本谷有希子の生きてるだけで、愛。を読んだ

富嶽36景の神奈川沖裏のあの荒々しい波が
5千分の1秒のシャッタースピードで撮った写真が画の構図と寸分違わなくて奇跡!という結果らしい
その北斎の肉眼でその瞬間をとらえたということを知った衝撃よりも

この中のあたし寧子の鬱と躁の起伏というか感情の変化の原因が
誰もが持ち得るちょっとした感情の心であるけれど
与える深さの違いに、奇跡のような北斎の画よりも衝撃を受けた

最近よく耳にする鬱がこんなにも真剣な心の葛藤だなんて
無気力であるとか怠け癖であるとか簡単には言えないことを知った

むやみに避けてはいけないけれど
本気に向き合えばいいのかもわからない
ただ衝撃を受けた


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