CubとSRと

ただの日記

文庫本を買う

2018年09月15日 | バイク 車 ツーリング
  ~5月28日の日記より~
 「酒代節約」できるかどうかは別にして、とにかくマンガの二巻が出るまで待っている忍耐力はないから、翌日本を買いに行った。ハーバーランドは遠いから、今度は近くの書店へ。
 文庫本の棚を見るが、それらしい本はない。もしかしたら普通の文庫本の棚にはないのかも。
 
 「ラノベ」なんて言葉、知らなかった。あの「スーパーカブ」という本はその「ラノベ」というやつなんだという。
 言葉そのものは耳にはしていたけど、何のことやらさっぱりわからなかった。
 ネットで見たら「ライトノベルス」の略、だそうだ。文字通り、「軽い読み物」、だ。ならば、文庫本の棚にはないということか?もしかしてマンガの棚にあるのか?
 
 見つけた。
 マンガと違って封をしてないから、十数年来の老眼、眉間に縦じわを寄せ、糸のように細めた目でパラパラと。
 マンガの完成度は高いけど、一巻の半分も描かれてはいない。この分では一巻だけでもマンガにすれば3、4冊になる。全部出揃うのは数年後。生きていられるかどうか分からない。それ以前に、そんな辛抱できるほど老人は気長ではない。
 三巻買ってきた。酒は辛抱して、「ベーコンとしめじのパスタ」200グラムを食べながら読み始めた。

 いくつもの話をつなぎ合わせたものだというのは、作者のあとがきで納得した。
 主人公が僅か数ヶ月で、十年以上バイクに乗って来た者と同じくらいの感覚、考え、技量等を持ってしまう、なんてことはあり得ない。(第一巻はカブを手に入れた高校2年の初夏から秋まで)
 それが両親もない、親しい友人の一人もいない、趣味のようなものも全く持ってない地味で目立たない女の子が、突然に
 「あんなのがあったら便利だろうな」
 と、通勤時のサラリーマンが乗るスクーターを見て思う。そして何の思い入れもないまま、「カブを買いました」、となる。やっぱりあり得ない。

 けど、全く目立たない人間として生きてきた一人の女の子が、カブと出会ったことで自らも気づかないうちにどんどん変わっていき、強い存在感を放つようになる、なんてこと、カブならある、いや、カブだからこそ本当にあるかもしれない、と思うんじゃないか、バイク乗りは。
 他のバイクじゃない。カブだから。

 一巻を読み終え、気が付いたら二巻目の半ば。午後10時。
 
 
 

コメント
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