CubとSRと

ただの日記

「難民」とは

2024年03月21日 | 心の持ち様
 「誰でもが移住できる自由な植民地」(言葉通り、木を植えるようにそこに人を植える。個々人が自由にそれをできる新天地。)
 「欧州であぶれた農民が経済的に独立できない労働者になることを嫌ってアメリカを目指した」。(アメリカに行けば自由に開墾ができ、自らの意志で生きることができる。)
 でも本当は「所有」の概念を持たない原住民から土地を奪い取ることでしかなかった。7000万とも言われた原住民はほぼ絶滅した。
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 (合州国から合衆国へ。移民の国、という欺瞞)

 「難民受け入れ」美談に潜む歴史的教訓   (後)
 
 そんな様々な軋轢を経てWASPも折れた。アイリッシュも東欧人もみな米国の正式メンバーにしよう、米国は「白人定住者と移民の国だ」と言った。

 米国を「移民の国」と言うのはこの時点からで、ただ移民の人種はあくまで欧州の白人に限られていた。
 その他の、例えば生き残りインディアンは居留地に閉じ込め、黒人はジム・クロウ法で生活空間を区分けし、乗り合いバスも食堂も仕切りのこっちには入らせなかった。

 ところが最近その棲み分けが崩れてきた。ジム・クロウ法は死文化し、ヒスパニックは国境を勝手に出入りし、移民も欧州からだけではなく中東や支那からも入ってきた。「だって米国は移民の国じゃないか」
 そこで「俺たちの言う移民にお前たちは入ってない」とトランプが言った。大方の米国人がそれに賛同した。今回の大統領選の結果がそれを示している。

 EUは欧州の6か国が立ち上げた。みな元は植民地をもって豊かにやっていた国々で、日本のせいで植民地を失い、貧乏の底にあった。それで「貧者の互助会」EUを立ち上げた。
 すごく順調にいき、もっと労働力がほしくなった。市場も拡大したくなった。
 EUを東欧、南欧にまで広げよう。ポーランド当たりの安価な白人労働力が得られるじゃないか。ただ正面切ってそう言えないから旧ソ連に脅かされる東欧からの「難民受け入れます」みたいな看板を出した。

 すぐ引っ込めればよかった。ぐずぐずしていたらシリアやリビアから本物の経済難民が続々やってきた。
 「移民国家」の看板を外さなかった米国と同じ展開になってしまった。
 メルケルもトランプ並みに「我々の言う難民にお前らは入ってない」と啖呵を切りたいところだ。

 日本も他人(ひと)ごとではない。日中友好、日韓友好。みんないらしゃいなんてやっている時ではない。

  (2017年3月23日号)


     新潮文庫 
 「変見自在 トランプ、ウソつかない」
        高山正之著 より

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 このエッセイは7年前の、なんですけどね。
 今、自民党はどういう政策をやっているのか。ご存じでしょう。
 コリアンタウンやチャイナタウンの増殖だけではない、最近はクルド人の問題も・・・・。
 日本のような(特殊な歴史を持つ)島国では「場を弁える」姿勢を持たない中華思想の持主や一神教の信者は共存できません。
 しようとすれば、間違いなく我々日本人は先住民族として駆逐されるか絶滅するか、です。
 勿論、今日明日の話ではありませんが。
 しかし、百年後には日本は消えているかもしれない。
コメント
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