(読者の声1)
ピーター・ナヴァロは、トランプ政権で、ホワイトハウス国家通商会議(NTC)委員長だった。議会襲撃事件の証言拒否によってまさかの実刑判決が確定。
スティーヴ・ヴァノンも有罪判決だが執行猶予がついた。
アメリカの記者に、「ロシア大統領選は民主的ではない」と質問されたプーチンは、「司法を武器に対立勢力を不法に起訴・逮捕しているアメリカに言われたくない」と吐き捨てた。
たしかに今のアメリカは言論統制どころか、言いがかりをつけては逮捕・弾圧する、まるでゲシュタポのような秘密警察が公然と活動する国になってしまったようだ。
昨夜、NHKでロシア革命の頃からのロシア・ソ連の近現代史をまとめた番組をやっていたがナワリヌイを民主化運動の旗手と言い出した時点でTVを消した。
あくまでプーチンは恐ろしい独裁者であり、敵対者を次々に暗殺、国民を恐怖とプロパガンダで支配している、とステレオタイプの描写である。
昔からプロパガンダの骨格は誇張、歪曲、捏造であり、北朝鮮や中国のニュースにたびたび現れ、日本なら子供でも違和感を覚えるわざとらしいものだ。 そんなプロパガンダに等しいものがNHKの人気番組になっている。
そこでNHKに訊きたい、独裁者である毛沢東、スターリンや金日成のように、プーチンの巨大な銅像がモスクワのどこかにあるんですか?
少なくともプーチンの独裁は個人崇拝ではなくロシア・ファーストを目指すものであることくらい、独裁者をくさす時に分析してみてはどうか。
思えばプーチンが暗殺をやるのもロシアに民主主義がいまだ根付いていないからであろうが、そもそもプーチンが民主主義なるものを目指しているのか、ロシア国民のどれほどが民主主義を欲しがっているのか、調べたほうがいいだろう。
西欧や日本で民主政治が軒並み崩壊しつつある現状では、ロシア人やプーチンが少なくとも現状の西欧型民主主義を手本や目標にすることはないと思われる。むしろプーチンに嘲笑される我々の民主主義をもっとマトモなものにするのが急務であろう。
( Stratocaster )
(宮崎正弘のコメント)ナワリヌイ未亡人は不倫別居中だった。刑務所には一度も面会に行かなかったという事実をメディアは報道しません。
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和六年(2024)3月21日(木曜日)
通巻第8184号より