宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

売れるコメ作りめざして~JA稲作部会総合検討会開催~

2015年02月04日 10時59分45秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
平成27年1月28日,「JAいしのまき稲作部会総合検討会」が石巻市「遊楽館」で開催されました。
 当日は,生産者や関係機関約80名が参加し,はじめに全農みやぎ米穀部から最新の米穀情勢について説明を受け,次に普及センター担当者から平成26年産水稲の作柄と次年度に向けた対策について説明しました。
 普及センターの調査結果では,平成26年は気温が高めに経過したことから籾数がやや多いものの,登熟中期の日照不足などから登熟歩合がやや低く,収量は平年並でした。また,登熟中期の日照不足の影響が懸念されたものの,玄米品質は比較的良好で,宮城県におけるうるち米の1等米比率は94%(平成26年11月末現在)と高くなっています。次年度に向けては,玄米品質の一層の向上に向けた対策として,計画的な播種作業や施肥管理,水管理について重点的に説明しました。
 その一方で,ほ場整備後20年以上ブロックローテーション方式による田畑輪換が行われている地区では,「収量が思ったほど高くなかった」との声も聞かれており,このような地区では乾田化や土壌養分の持ち出しにより地力が低下していることが懸念されます。そこで,今回の検討会では,古川農業試験場土壌肥料部・佐々木上席主任研究員から「石巻地域の地力・土づくり・コメづくりを考える」と題し,石巻地域の土壌分布や土づくりの必要性,適切な施肥管理について講義を受けました。参加者は,佐々木研究員の「土づくりは高温などの異常気象による被害軽減に繋がるが,地力が低下してからの土づくりには大変な労力と年月が必要」との話を熱心に聞いていました。
 普及センターでは,今後とも水稲収量・品質の安定確保に向け支援していきます。 

<連絡先>
 宮城県石巻農業改良普及センター 先進技術第一班
 TEL:0225-95-7612 FAX:0225-95-2999


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