5月20日(水)に,栗原市若柳で,栗原4Hクラブササニシキプロジェクトの田植えを行いました。
‘ササニシキ’は食味が良好で,かつて宮城県の主力品種でしたが,冷害に弱く栽培管理が難しいため,生産量が大きく減少しました。しかし今でも寿司用などその味に根強い人気があり,栗原での生産を増やすため,プロジェクトを立ち上げました。
今回は4Hクラブ員に加えて,田植え体験を希望する仙台市の消費者も参加し,晴天のもと楽しみながら田植えをしました。昼食は,築100年の古民家の農家レストランで郷土料理を食べながら情報交換を行い,交流を深めました。今後は稲の生育調査に加え,伊豆沼の蓮の花が咲く頃に見学会を開き,9月後半には収穫祭を行う予定です。
栗原4Hクラブは,栗原地域の農業を担う農業青年が集まり,自己研さんと仲間づくりを目的とした団体です。
普及センターでは今後も栗原4Hクラブの活動を支援していきます。
手植え作業
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター
先進技術班
TEL:0228-22-9437
FAX:0228-22-6144
5月15日に、当普及センターの鉄コーティング湛水直播展示ほ場の播種作業が行われました。展示ほ担当農家は、一昨年から湛水直播栽培に取り組んでいますが、播種時の田面の固さ調節に苦労してきました。鉄コーティング湛水直播では、ほ場の表面に種籾を落とす「表面播種」という方式をとります。ほ場が柔らかすぎると、播種した種籾が土中に沈んでしまい、出芽率が低下します。また、ほ場が固すぎると、播種機が走行した際に土がめくれ上がり、ほ場がデコボコになってしまいます。今年は、代掻きを3日前に終わらせ、前日の晩から落水し、当日午後にほ場の硬さを播種作業に適した「やや固め」に調整しました。その結果、播種した種籾は土中に沈むことなく、ほ場には播種機の走行跡が筋状に残る理想的な状態となりました。展示ほ担当農家も、適切なほ場の固さについて理解し、コツを掴んだようです。
管内では、約7800haの水稲作付面積のうち、昨年度約270haで直播栽培が取り組まれました。このうち約80%が湛水直播栽培で、鉄コーティング湛水直播栽培への取り組みが増加しています。直播栽培は、育苗に係る労力やコストを削減できる技術として取り組みが拡大していますが、移植栽培と作業管理が若干異なるため、初めて取り組む農業者は悩むことが多いようです。管内のJAみどりのでは、昨年度水稲生育期間中に3回の直播現地検討会を開催し、複数の湛水直播栽培・乾田直播栽培ほ場において生育状況や栽培管理について確認してきました。昨年度は、湛水直播栽培におけるほ場の固さ調節の他、除草管理や水管理、倒伏対策等の課題が挙がりました。今年度も同様に現地検討会が予定されており、普及センターでも昨年の反省を活かした技術対策について引き続き助言を行っていきます。
美里農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0229-32-3115 FAX:0229-32-2225
美里町では北浦地区を中心にして大正時代に本格的な梨栽培がはじまり,「北浦梨」という名前で県内の梨産地の1つとして知られています。現在,JAみどりの北浦梨部会員は約50名で栽培面積は約10haです。普及センターでは,平成25年度から梨の省力化新技術の導入支援の他,町や商工会等の関係機関と協力して北浦梨を活用した特産品開発を支援しています。
これまでは,技術や商品開発,イベント開催の支援等,関係者が集まって北浦梨の推進を支援してきましたが,さらに地域振興につなげるために地域一丸となった連携体制の整備が望まれていました。
平成27年5月19日(火)に美里町が主催して初の「北浦梨の6次産業化に向けた連絡調整会議」が開催されました。参集範囲は,JAみどりの北浦梨部会,JAみどりの,遠田商工会,美里町物産観光協会,北部地方振興事務所地方振興部,美里農業改良普及センター,美里町であり,参加者は合計16名でした。今回の連絡調整会議では,今年1年間の北浦梨振興支援に関する計画を関係者で確認し,今後の取り組みに対してたくさんの意見や提案が出されました。今年度も各種イベントでの北浦梨PRや昨年初めて開催した「北浦梨フェア」に取り組む予定です。また,このような連絡調整会議を今年は定期的に開催し,関係機関で情報の共有化と支援内容の充実を図ることになりました。
普及センターでは,今後も関係機関との連携体制の強化を図りながら,梨の特産品開発や技術指導を行い,北浦梨による地域振興を支援します。
美里農業改良普及センター 地域農業班 TEL 0229-32-3115,FAX 0229-32-2225
平成27年5月15日に登米市津山町で,農事組合法人フォレストウインド津山がねぎの定植を行いました。
同法人は稲作を中心に経営しており,今年から,法人のさらなる収益性確保のために新たに取り組む園芸品目の一つとして,ねぎを栽培することになりました。
今回ほ場に定植した苗は3月には種をしたもので,育苗期間中は土が乾燥しないように水分管理に注意し,また,苗がハウスの中で焼けてしまわないように温度管理にも気をつけました。
作業当日は,はじめにほ場に溝を切っていき,次にその溝にねぎの苗を移植機を使い植えつけました。
今後は,ねぎの成長に合わせて中耕作業や,病害虫の防除作業を行う予定で,11月頃からは出荷が始まります。
普及センターでは今後も園芸品目の安定生産技術向上支援に取り組んでまいります。
<連絡先>
宮城県登米農業改良普及センター 地域農業班
〒987-0511 宮城県登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
電話:0220-22-6127 FAX:0220-22-7522