令和2年11月25日,石巻市稲井地区で,合同会社東北野生動物保護管理センターの研究員を講師にして,今年度3回目のニホンジカ被害対策勉強会を開催しました。参加したのは,稲井地区6集落の16名です。
稲井地区は管内でも組織的なニホンジカ対策を継続的に行っており,取組を推進するために9月から合計3回の研修会を開催しました。最終回となる今回は,稲井地区に設置されている大型囲い罠やくくり罠による捕獲の効率化と,前回集落毎に作成したニホンジカの分布状況や被害対策を落とし込んだマップを今後どのように活用していくかをテーマとしました。
当日は,当部で設置した大型囲い罠周辺の定点カメラ映像に映るシカの様子やセンサー扉の活用方法について東北野生動物保護管理センターからは大型囲い罠やくくり罠による捕獲の留意点について説明しました。その後,集落毎に作成したマップの活用について意見交換を行いました。参加者から,鹿の習性,出没地区の拡がり,今後の防鹿柵の設置など幅広い質問や意見がありました。
ニホンジカの分布や被害が年々拡大している中,稲井地区では被害対策への住民の意識は高く,組織的な対策が着々と進められています。今後,関係機関と連携を深めながら同地区の取組が他地域に波及するように推進し,集落としての被害対策の取組と計画的な個体数調整を両輪としたニホンジカ対策を進めていきます。