宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

「迷子にならない」法人経営を考える農業経営実践展開講座を開催!

2014年08月25日 09時31分58秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保
 被災地域の農業復興のため,新たに設立された農業法人は設立後1年が経過し,それぞれの特徴と課題が浮かび上がってきつつあります。
そこで,平成26年8月8日に法人経営の継続的な発展を図るため,亘理農業改良普及センターの主催,公益財団法人みやぎ産業振興機構及び管内各市町担い手育成総合支援協議会の共催により「農業経営実践展開講座」を開催しました。
 講座には中小企業診断士でもある株式会社エスエムティ 代表取締役の小島壯司氏を講師に迎え,「目標設定と経営改善 ~迷子にならないための道標~」と題して,経営理念,経営方針,経営目標づくりから自己の経営の検証方法まで学習しました。
 講師の小島壯司氏からは,「迷ったら原点に帰ること,そのために組織の経営理念を作り,立ち位置をしっかりすること」と,法人経営にはやりがいがあって儲かることが重要であることが話されました。
 意見交換では出席者から,「役員同士の人間関係(年上など)でいいづらかったりする」「Plan,Do,Check,ActionのCがなかなかできない」といった意見が出され,小島壯司氏からは「役割分担をしっかり決める」「現場で忙しいでしょうが経営のための時間も是非つくって下さい」といったアドバイスがありました。
 出席者の中には構成員全員が出席する法人もあり,日ごろ考えていた課題の解決策を探ろうという意欲が感じられました。
 普及センターでは今後も,地域農業を担う経営体の状況にあわせた育成支援を続けていきます。


<連絡先>
宮城県亘理農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143


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客土農地の土壌改良プログラム及びねぎの生産体制に係る研修会を開催しました

2014年08月20日 15時34分08秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
 気仙沼市及び南三陸町の被災農地では,平成27年度からの営農再開を目標に,ほ場整備が進んでいます。しかし,客土で利用できる土壌は,栄養分が乏しく石レキを多く含む山土のため,作物の生育不良が懸念されています。また,ほ場整備地区の一部で,新たに設立された営農組合によるねぎの作付が計画されていますが,機械の効率的な活用方法や組合の運営体制が課題となっています。
 そこで,普及センターで「客土農地の土壌改良プログラム」を作成し,プログラムに基づく水稲とねぎの実証ほを設置するほか,ほ場整備実行委員会の中で,作業委託方式を取り入れたねぎの生産体制を提案してきました。これらをほ場整備に関わる各関係機関の共通認識とし,一体となった支援を行うため,平成26年8月8日に,南三陸町歌津総合支所において,研修会を開催しました。
 研修会には,JA南三陸,気仙沼・南三陸農地復興推進室,市役所,役場,県の担当者25名が参加しました。初めに,普及センターから,客土農地で生育不良が生じる原因や,土壌改良プログラムの取組目的,先進事例を参考にしたねぎの生産体制,採算ラインの試算結果などを説明した後,実証ほに移動して視察研修を行いました。実証ほでは,出穂間近の水稲や,12月の収穫に向けて順調な生育を示すねぎを見て,収穫前の現地検討会開催を強く要望されるなど,期待の声が聞かれました。
今後も,営農組合の運営支援,栽培や生産体制の課題整理を行い,営農再開に向けた準備を進めていきます。

<連絡先>
宮城県本吉農業改良普及センター 先進技術班
〒988-0341 気仙沼市本吉町津谷桜子20-2
TEL:0226-29-6044

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やもといちご生産組合における育苗現地検討会が行われました

2014年08月20日 10時05分31秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援
 平成26年8月8日に,JAいしのまき やもといちご生産組合の組合員を対象に,採苗後の育苗現地検討会が行われました。
 本検討会は,採苗後の苗管理技術の向上や,重要病害である「いちご炭疽病」の発生防止といった定植前の育苗管理において重要な情報交換を行うため,毎年欠かさず行われています。

 検討会は組合員全員でそれぞれの圃場を巡回し,採苗開始日や追肥回数,薬散状況などを報告します。各組合員は工夫した点を伝えたり,今後の管理で気になっている点を質問するなど,お互いに意見交換を行っていました。
 小さな疑問点もその場で解決しようとする姿勢から,各組合員の生産意識の高さがうかがえました。

 現地検討後の総括では,普及センターからは「普及に移す技術」を基本とした,炭疽病における薬剤耐性菌の発生と有効な防除薬剤について情報提供しました。生産者はメモを熱心にとるなどして,定植までの病害虫防除の重要性を新たにした様子でした。

 当普及センターでは,これからもいちごの安定生産と収量・品質向上のために支援を行います!


<連絡先>
宮城県石巻農業改良普及センター  先進技術第二班  
TEL:0225-95-7612   FAX:0225-95-2999

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津波被災地大川から 福島の復興に届け!

2014年08月19日 13時24分13秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
 東日本大震災における津波被害が甚大であった大川地区で営農を展開する㈱宮城リスタ大川を会場に、「福島県土地利用型農業再生研修」が7月29日に開催されました。
福島県からは、復旧の遅れている沿岸部を中心に21名が訪れ、すべてを失った津波被災地区で新たな法人が設立され活動を開始した様子を、これからの復興に役立てようと学んでいきました。
 普及センターからは「震災後から現在までの「株式会社 宮城リスタ大川」に対する普及のかかわり」と題して講演を行いました。この中で、地域の復興に向けた農業分野のテーマの設定や津波被災地域における地域農業の担い手となる組織の育成状況、普及の取組、補助事業の活用等について詳しく解説しました。
 また、㈱宮城リスタ大川の、大槻社長からは設立までの経緯等について、震災当時の様子から、復興に向け地域の農家が立ち上がろうとがんばってきた様子が語られました。
 福島県農林水産部農業振興課の担当者からは、「宮城県の農業復興の経緯、現状、見通しについて、広くご教示いただき、非常に参考になった。」との感想をいただいています。

 普及センターでは、東日本大震災の復旧復興に向けて地域を越えた支援活動を継続していきます。

・問い合わせ
 石巻農業改良普及センター 地域農業班 0225-95-1435

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事業実現に向けて先進経営体を視察

2014年08月18日 11時31分29秒 | 競争力のあるアグリビジネス経営体の育成
 平成26年8月8日(金),新たに農産加工品の加工および販売を目指す農家を対象に視察研修を行いました。研修先の米粉菓子工房Fluffy Heart(フラッフィーハート)の千葉智恵子さんは自ら生産した米をはじめ,大郷町で作られた農産物を使う「地産地消」をコンセプトにしており,シフォンケーキを中心としたお菓子は道の駅おおさとでの販売を中心に,結婚式の引き菓子や地域の行事等で利用されるなど,人気商品となっています。
 研修では,千葉さんが起業したきっかけ,商品開発や販売での苦労話,これから加工を始めるにあたってのアドバイス,具体的な商品の提案等,幅広く説明を頂きました。対象者からは「販路開拓の方法や初期投資を少なくする重要性がよくわかった」という感想が聞かれるなど,大変参考になる研修となりました。
 普及センターでは,商品化の実現に向けてフォローアップし,農産加工品の販売額向上に向けた支援を行っていきます。

<連絡先>
 宮城県大崎農業改良普及センター  先進技術班
 TEL:0229-91-0726   FAX:0229-23-0910

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石巻生活研究グループ連絡協議会の先進地研修会が開催されました

2014年08月15日 11時29分38秒 | 農村地域の振興に向けた取組支援
 石巻地域生活研究グループ連絡協議会(会長:高橋よしみ氏)では,毎年,先進地への視察研修会を開催しています。今年度は,食や自然など地域資源を活かし,消費者を農場へ呼び込む様々な取組を行う事例と,地元の農産物を活用し高付加価値化に取り組む事例を学ぶため,岩手県一関市の館ヶ森アーク牧場と2か所の直売所への視察研修会を実施しました。
 館ヶ森アーク牧場では,取締役会長の橋元 志津氏よりこれまでの取組と経営の理念や思いをお話をいただきました。その後,参加者それぞれが園内の散策を行いました。ハーブに興味を持つ会員も多く,ハーブの用途や効用などいろいろと聞く様子もありました。
 また,行き帰りの途中には,直売所に立ち寄り,商品の種類や出荷形態についてを見学を行いました。いずれの直売所でも,地域食材を生かした加工品が豊富で,かつ,商品のアイテムを増やす工夫が見られるなど,参考となる点がいろいろとありました。参加者からは,「販売の包装や形態など参考になることが多かった」,「つい,いろいろと買い物をしてしまった」等の声がきかれ,楽しい研修となりました。
 これからも普及センターでは,地域づくりや活性化に向けていきいきと活躍する女性農業者の活動を支援していきます。



橋元会長のお話を聞く参加者(館ヶ森アーク牧場にて)


<連絡先>
 宮城県石巻農業改良普及センター   先進技術第二班
 TEL:0225-95-7612  FAX:0225-95-2999

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今こそ見直そう! 畑の土作りと食品加工のリスク管理

2014年08月14日 10時30分07秒 | 安全安心な農畜産物の生産に取り組む経営
 JAみどりの「元気くん市場」に出荷している組合員を対象に,普及センター職員が講師となり,「土作りの基礎」および「食品衛生取締条例施行規則」に関する研修会を7月31日に実施しました。
 土作りについては,土壌の物理性,化学性の基本について説明し,土壌診断の必要性について講義しました。まず,生産者自身でほ場に穴を掘り,根張りや耕盤の位置を確認する重要性や,pHやECだけでも施肥の過不足を概ね把握できることを説明しました。また,各肥料成分の欠乏と生理障害の関連を解説しました。
 「食品衛生取締条例施行規則」については,テキストを用いて今回の主要な規則の改正点と共に,加工食品のリスク、危害等の衛生管理の要点を説明しました。また,食中毒の概要(食中毒の種類、中毒微生物、微生物増殖、冷蔵庫管理),「漬物の衛生規範」,「浅漬の塩素殺菌」について説明しました。さらに衛生管理を実施する際の5S、7S(整理・整備・清掃・清潔・躾・洗浄・殺菌)について,異物混入の実態と対策を詳細に解説しました。
 研修終了後も質問を多数受け付け,本研修会に対する関心の高さを伺わせました。今後も普及センターでは,JAみどりのと連携し,安心・安全な農産物および加工品の生産に取り組んでいきます。

 <問い合わせ先>
   美里農業改良普及センター 先進技術班
     TEL 0229-32-3115
     FAX 0229-32-2225

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美里地区みやぎ農業未来塾開催!!

2014年08月12日 18時13分38秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保
7月24日。快晴の中,美里地区みやぎ農業未来塾を開催しました。今年は,小牛田農林高等学校の1年生を対象に,美里管内で先進的な農業経営を行う生産者を講師として招いて行いました。
ラムサール条約に登録された蕪栗沼・周辺水田で有機農業を営む齋藤肇氏からは「ふゆみずたんぼ」の取組みについて講話をいただき,農事組合法人みらいす青生の齋藤昌徳組合長からは地域活性を担う法人としての取組みや土地利用型園芸品目の取組みについて講話をいただきました。
 講話終了後は,現地ほ場にて農業体験を行いました。学生達は,室内で熱心に講師の話を聞き,ほ場では積極的にトマトの収穫体験を行っていました。最後にはとうもろこしの試食もあり非常に満足そうでした。この中から未来の農業界を牽引するリーダーが一人でも多く育ってくれればと願っています。

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鳥獣害(イノシシ)対策研修会が開催されました

2014年08月11日 17時52分42秒 | 農村地域の振興に向けた取組支援
7月23日(水)に大河原合同庁舎及び丸森町において,県内の各農業改良普及センターの鳥獣害担当者等を対象に鳥獣害(主にイノシシ)対策研修会が開催されました。この研修会は,平成26年度普及活動情報基盤整備事業を活用し実施したもので,先進的に活躍している香川県の普及指導員より直接学ぶことを目的としたものです。
午前の講演では,講師の香川県東讃農業改良普及センターの矢木副主幹から,鳥獣害防止対策は普及技術の一つであり,普及指導員が得意とする「人材育成」である。対策の電気柵をきちんと設置することを中心として,追い払いや守りやすい圃場設計をすることが重要であり,これらのことをいかに生産者に理解・実践してもらうかが鍵となるとの話がありました。
 午後は,丸森町農業創造センターに場所を移動し,当普及センター職員より,管内の被害状況や課題について説明した後,丸森町峠集落の実証ほを全員で確認しました。実証ほでは,ごく最近イノシシが複数立ち入った形跡があり,講師からほ場周辺の見晴らしを良くした方が良いとのアドバイスや,イノシシの足場が悪いのをいやがる習性を利用して,周辺に竹を敷き詰めてはどうかという提案が出されました。その後,創造センターに戻り,これからの鳥獣害対策についての総合検討会を行いました。

 普及センターではこれからもイノシシ被害の軽減に向けて,情報収集や防除対策支援を行っていきます。

〈連絡先〉大河原農業改良普及センター  地域農業第一班 
       TEL:0224-53-3519 FAX:0224-53-3138


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平成26年度みやぎ農業未来塾「就農予定者~5年目コース」を開催しました!

2014年08月11日 15時29分53秒 | 地域農業を支える意欲の高い担い手確保
 栗原地域の農業を担う青年農業者11名を集め,平成26年8月5日にみやぎ農業未来塾「就農予定者~5年目コース」を開催しました。今回の塾は,青年農業者の農業経営力向上支援の一環として,経営戦略を持つことの重要性に対する意識を啓発するため,水稲経営を展開する栗原市栗駒地区の伊藤基夫氏,(有)狩野農友,(株)吉尾ファームの3経営体を訪問し,経営者からそれぞれ特徴ある経営戦略を学びました。
 伊藤基夫氏からは,綿密な作業スケジュールのもと大型・高性能の農業機械をフル活用することで,家族経営で大面積の作業を可能にしていることなどについて,また,(有)狩野農友の狩野常幸取締役からは,米の自社生産に加えて,集荷販売,米検査業務,水稲育苗培土の製造販売など,多様な収入源を確保していることなどについて,さらに,(株)吉尾ファームの吉尾三郎代表取締役からは,もち加工事業の展開経緯や,大規模な設備投資を行う前に,販路をしっかり確保しておくことの重要性などについて,お話をいただき,若い頃から様々な研修会へ積極的に参加し,全国に仲間づくりをすること,知見を深めることなどアドバイスしてくださいました。
 塾生たちは,優れた経営者の経営のあゆみと,生産や販売に対する考えに耳を傾け,法人化の意義,経営面積の拡大,農産加工品の新商品開発などについて熱心に質問し,経営戦略のヒントを得ました。
 普及センターでは,青年農業者の経営力の向上が図られるよう,支援を続けていきます。

  

<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0228-22-9404       
FAX:0228-22-6144


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